『金田一少年の事件簿』これもヒロインの務め?何度も“死にかけた”美雪が危険な目に遭った事件3選の画像
週刊少年マガジンコミックス『金田一少年の事件簿』File2(講談社)

 ミステリー漫画『金田一少年の事件簿』では、主人公・金田一一と身近にいる、深い交友関係にある人物でも事件に巻き込まれてしまうことがしばしばある。準レギュラーだった佐木が殺されたり、はたまた友人が犯人だったりと、彼の通う不動高校は呪われているのではないかと思ってしまうほど。もちろん金田一自身も銃で撃たれたり、底なし沼に沈められそうになったりと散々な目にあっている。

 その中でも、忘れてはいけないのがヒロイン・美雪だろう。いつも金田一といるためか、危険な目に遭うことも多い。そこで今回は大の『金田一』好きの著者が、美雪が命ぎりぎりの危険な目に遭った事件をいくつか紹介したい。

■異人館村殺人事件

 異人館村殺人事件は、同級生・時田若葉が許嫁と結婚するため、故郷である六角村で行われる結婚式に招待されたことから殺人事件に巻き込まれてしまうエピソード。この事件は、『金田一少年の事件簿』の中でも特に残虐性が高く、被害者数が最も多い痛ましい事件だった。

 美雪が危険な目に遭うことになったのは、犯人の犯行計画の一部……ではなく、被害者の一人である「塔の館」の主人・五塔蘭の仕業によるもの。五塔は上品な雰囲気をまとった40代と思われる美人ではあるが、美雪の若さと容姿の良さに嫉妬したのか誘拐。美雪の両手を縛り上げると、その生き血を浴びようと服を破り、ナイフを突きつけたのだ。そして恐怖のあまり、美雪は気を失ってしまうのだった。

 その後、五塔は鏡に映った自分の姿を見て自己陶酔しているところを犯人に殺害されてしまう。結果的に、美雪は犯人に助けられた形で生還できたのだった。しかし、犯人は気絶した美雪を放置したまま館を放火しているため、救出が遅ければそのまま死んでしまっていたかもしれない。

 最終的には犯人の人質にされるなど、事件の最後まで命の危機にさらされた美雪。無事に生還できたのは、やはりヒロインだからというほかないだろう。

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