ドラクエシリーズには呪われたアイテムが登場する。まあ、魔物が蔓延する世界なので、呪いや怨念が込められても不思議ではないのだが、たとえば、初代『ドラクエ1』では呪われたアイテムを装備している状態だとラダトームの城に入れず、入口の兵士に「のろわれしものよ、でてゆけっ!」と追い出されてしまう。
しかも呪われた状態で死んでしまうと、ラダトームの王様に「のろわれているではないか」と怒られて、HPが1の状態で叩き出されてしまう。リメイク版ではある程度改善されたが、いや、こっちはロトの子孫だぞ……と言いたくなる。
そんな呪われたアイテムだが、武器としてむしろ使えるものもある。どんな武器が有能だったのか見ていこう。
■「はかぶさの剣」を作るために必須!最強にふさわしいネーミングの「はかいのつるぎ」
まずはドラクエ2から登場した「はかいのつるぎ」だ。ネーミングからして強そうな武器なのだが、実際、作中でも最強クラスの攻撃力を誇るが、基本的に呪われた状態になるので1/4で行動不能になる。
そしてこのアイテムはファミコン版では、かの有名な「はかぶさの剣」を作るのに必須だ。作り方は「はやぶさのけん」を装備したままハーゴンの神殿に入り、「はかいのつるぎ」を装備するだけで可能と簡単だった。「はかいのつるぎ」の強さで2回攻撃できるのだから、もはや反則といっても過言ではない。いや、ベホマを使うシドーの方が反則か……。
それにしても当時は筆者も小学生で、ネット環境はもちろんSNSもないなか、どうやってこの情報をゲットしたのだろう。今でも思い出せないが、なぜか筆者の友人たちもみんな知っていたな……。
そういえば、ファミコン版の『ドラクエ3』では、たしかアレフガルドのリムルダールで普通に売られていた。武器屋で販売されていたから、呪われたアイテムではないと勘違いして購入しようとゴールドを貯めた記憶がある(なんと45000G)。もちろん、武器屋に騙されることになるのだが……。
■素早さの遅いキャラに持たせると便利だった「もろはのつるぎ」
その名の通り、使用した者を傷つける武器として『ドラクエ3』から登場する「もろはのつるぎ」。シリーズで「もろは」と「もろば」に分かれるのだが、ここは「もろは」としておこう。攻撃力も優秀なのだが、与えたダメージの1/4が自分に返ってきてしまう。
そこで『ドラクエ3』では戦士、『ドラクエ4』ではライアンと、素早さが遅いキャラに持たせておくと便利だった。万が一、敵を全滅できなくても、次ターンに回復することができるし、ファミコン版の『ドラクエ4』では敵を全滅させたら跳ね返りは帳消しになる。
『ドラクエ3』(ファミコン版やスマホ版)ではなぜか「フロストギズモ」が落とすことがあり、「どこに隠し持っているんだ?」と疑問になったものだ。こいつはネクロゴンドの洞窟周辺に登場するので、船入手のあとでも「もろはのつるぎ」が手に入ったし、船入手前でもやろうと思えば不可能ではないだろう。
ちなみにほかのシリーズやリメイク版では入手時期が遅くなり、ほとんど使えない武器となっていたのが残念だった。