■漫画・アニメに多い「28歳」キャラたち

 仕事人という観点においては『Dr.スランプ』の則巻千兵衛も連載開始時は28歳だった。『週刊少年ジャンプ』という少年向け雑誌の特性上、やはり20代であることがギリギリ共感を呼ぶ年齢なのだろう。

 千兵衛はそのだらしない見た目やヒゲから実年齢より老けて見えるが、反対に、実年齢よりもグッと若く見えるのに実は28歳ということで読者を驚かせたのが『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』の主人公・緋村剣心。彼は人斬り抜刀斎の過去を持ち、今は不殺の誓いを立てて弱き人々のために全国を旅している。

 いつも穏やかで、若々しいその姿から女性に間違えられることもある剣心。「おろ」というとぼけた口癖から見てもとても28歳には見えないが、彼が長い期間苛烈な過去を過ごしてきたと考えると、この年齢にも納得か。ちなみに明治時代の男性の平均寿命は43歳前後のようだ。

 また設定によって多少ブレがあるが、『天空の城ラピュタ』のムスカ大佐も1986年発売の雑誌の中で28歳だと記載されている(ロマンアルバムのキャラクター覚え書では32歳ということになっており、 準備稿では30歳くらいと記載されている)。

 あらためて見ると、彼らが皆同年代ということはにわかに信じがたいほど見た目や性格には違いがあり、この年齢のキャラは個性派揃いだ。28〜9歳という年齢は、少年少女から見て、ちょうど仕事もバリバリこなし立派な大人になったというイメージがある。かといって両親の年齢よりも下で、親しみやすさも残しているのだろう。

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