漫画やアニメのキャラクターの実年齢を知ったとき、その意外さに驚かされることがある。実年齢より老けて見えるキャラや、逆に若く見えるキャラが多いためだ。アニメの世界には、おじさん・おばさんまでとはいかない憧れの大人のイメージの年齢がそうなのか、28〜9歳の「ギリギリ20代」のキャラクターが多い。
今回は「えっあのキャラが同い年なの?」と驚いてしまう28〜9歳の「ギリギリ20代」のキャラクターたちを紹介したい。
まず、憧れのお姉さん枠からは『新世紀エヴァンゲリオン』の葛城ミサト。主人公の碇シンジから「ミサトさん」と呼ばれ慕われている彼女は初登場時29歳で、シンジをはじめとしたエヴァパイロットたちの年齢の倍近くを生きている、まさに「大人」というものを体現したお姉さんといえるだろう。ちなみに赤木リツコや加持リョウジとは大学時代からの友人で2人は30歳。『エヴァ』における大人枠の3人は皆同年代だ。
そんなミサトさんの魅力は、豪快ながら繊細なところもある理想のお姉さんらしさ。仕事終わりにビールをあおり、シンジたちに生きるうえでの教訓を伝える。テレビで視聴していた当時、圧倒的なお姉さんキャラとして見ていたミサトさんたちが、『新劇場版』など長い年月を経るうちに、いつの間にか自分よりも年下になっていたことに驚いた視聴者は多いはず。
『ONE PIECE』のニコ・ロビンも初登場時は28歳だった。麦わらの一味の考古学者である彼女はクールで頭脳明晰な黒髪美女。フランキーが加入するまでは全員10代の一味の中でもっとも年齢が高く、落ち着いた言動がひときわ目立っていた。考古学者という職業も、他のキャラクターに比べると小難しそうで「ミステリアスなお姉さん」というイメージを持っていた人も多いだろう。そんな彼女が号泣しながらルフィに向かって「生ぎたいっ!!!!」と叫ぶ本音のシーンは、そのギャップもありいっそう感動を誘った。
男性では『ブラック・ジャック』の主人公であり、モグリの医者で患者に高額な治療費を請求するブラック・ジャックも28歳だ。実は作中で年齢について言及されたシーンは1度もないが、彼の体がツギハギだらけとなるきっかけになった爆弾事故にあったのは当時8歳ということが作中で何度も語られている。第202話ではこの事故が20年前だと語られているので、彼の年齢は28歳であると考えられる。
しかし昔の漫画では設定に矛盾があることは珍しくない。実際、第233話ではこの事故が25年前だと記されているので、たった30話の間に5年の月日が経ったことになってしまう。本文においては28歳ということで他のキャラクターと同年代という記載を用いたが、どちらにせよこの年齢でここまで華麗な手腕で非合法な手術をやってのける彼には驚かされるばかりだ。