■シュールなゲームながらも対戦にハマった『アイスホッケー』

 最後は、1988年に発売された『アイスホッケー』だ。アイスホッケーは学校でも習う機会がほとんどなく、ネット環境もない時代だったので、ルールも今一つ分からないものだった。

 しかし、このゲームはかなり面白い。3タイプの選手に特徴があり、細身でやせている選手・バランスの取れた普通の体格の選手・パワーがある太った選手と個性が分かれている。令和の今なら問題となりそうな特徴だ……。説明書にも普通に「太っている選手」と書いてあるほどだった。

 シュートにもフェイントがあって、Bボタンの強弱でパワーシュートを放てるし、なによりパックを取り合うのにかなり燃えた。実際の競技でもパックを奪い合う際にケンカへ発展しそうなプレイが見られたりもするが、このゲームではAボタンの連打でパックの奪い合いを行うため、これが対戦プレイだとなおさら熱くなるのだ。

 しかも、パックを奪えないでいると、なんと乱闘モードに入って退場処分となるケースもある。退場と言っても一定時間だけでそのあとはリンクに戻れるが……。選手のタイプやフォーメーションも決めることができ、戦術も重要となってくるのが楽しく、結構遊べたものだった。

 筆者も友人とバトルをしていたとき、ボタンの連打から指が痛くなり過ぎたことを覚えている。このゲームは今でも盛り上がる要素を含んでいるぞ。

 

 さて、今回紹介したこれらのゲームは、ディスクシステムにハマった人なら懐かしさが蘇ってくるのではないだろうか。スポーツ名をタイトルに持ってくるあたり、とても分かりやすいのも特徴だった。

 名作揃いで対戦で盛り上がるのは今と変わらず、さすが任天堂といったところだろう。しかも、これらの名作を当時は500円でディスクの書き換えができたのだから、昭和というのはとてつもない時代だったものだ。

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