■串刺しが何回やってもクリアできなかった…『カラテカ』
さて、最後は1985年に発売された『カラテカ』(ソフトプロ)だ。主人公は空手家なのだが、アメリカで開発されたゲームだからか、どこか不思議な設定だった。
まず、婚約者がさらわれたので単身敵のアジトへ乗り込むのだが、なぜか一度お辞儀してからタイマンで闘うという礼儀正しさ……恋人を誘拐されているのに悠長すぎるだろう。
しかも、敵キャラはなぜか全員仮面を装着している。そうか、顔を見られてはいけないからか。顔面の防御にもなるので効果的といえるのかもしれない。
そういえばこのゲームには、敵の首領らしき人物が指令を出して次の刺客を送り込むという演出が入っていた。ソイツは走って主人公のもとへと駆けつけてくるのだが、かなりの距離を走らされているのが分かる。仮面をつけて走ると疲れるから考慮してあげて、と言いたくなるな……。
操作は空手なのでジャンプをしないぶん、上中下と十字キーとの組み合わせで多彩な攻撃が可能なものの、当たり判定がよく分からなかった。超接近戦になると、パンチとキックが敵に当たらないこともあった。ただ、もちろん当たったときには連打が効くので、一気に攻勢を仕掛けていったものだ。
それにしても、敵キャラより途中にあるトラップのクリアが大変だった。串刺しになるトラップでは立ち止まる位置が少しでもずれていたらアウトであり、一撃でKOとなった。筆者は何回やってもここを突破できなかったな。
あとは、お約束のスタート地点の“崖落ち”も印象深かった。アメリカンジョークのつもりだったのか(?)、綺麗な落ち方を披露していたぞ。
さて、良くも悪くも対戦型格闘ゲームの先駆けとなったこれらのゲーム。懐かしいと感じる読者もいるだろう。筆者も執筆しながら懐かしさが蘇ってきたな。今『カラテカ』をプレイしたらクリアできそうな気がする。実家の押し入れから探してみようかな。