■『ONE PIECE』で一番のゲスキャラ!? 黒炭オロチ

 最後は『ONE PIECE』に登場するキャラのなかでも“ゲスキャラNo.1”と言ってもいいのではないだろうか。「ワノ国編」に登場する黒炭オロチを紹介したい。

 オロチの生まれである黒炭家は、もともとワノ国の大名として名を連ねていた。ワノ国では「将軍」の跡継ぎが不在なことから、オロチの祖父がワノ国の「将軍」の座を狙い、ほかの大名を殺そうと画策するが失敗に終わってしまう。それによってオロチの祖父は切腹し、黒炭家も“お家断絶”となった過去を持っている。

 そのためオロチ自身も若くして迫害を受け、生まれながらにして不憫な運命を背負っていた。しかしそれが自身の仕打ちに対するワノ国への復讐心へと変わり、四皇・カイドウと手を組みワノ国を支配していくこととなるのだ。

 背景だけをみればオロチが復讐心を抱くのも仕方がない気もしてしまうが……、ただ、オロチの言動は胸くそが悪くなる卑劣漢、ゲスそのもの。光月おでん不在と黒炭ひぐらしの「マネマネの実」を利用しワノ国の実権を握ったオロチは、カイドウの強さを後ろ盾にやりたい放題。

 さらには“毎週「黒炭家」への謝罪の“裸踊り”をすれば5年後に船でこの国を出航する”とおでんに嘘の約束を取り付け、5年間裸踊りをさせた挙句、最後には釜茹で、銃殺の刑で彼を殺してしまう。

 そんな彼の最期についてはぜひ本編で確認していただきたいが、胸がスカッとなるような結末となり、なによりだったと思う。

 

『ONE PIECE』のゲス過ぎたキャラクター3人を紹介してきたが、ほかにもシーザー・クラウンやアーロン、バンダー・デッケンなど、魅力溢れる(?)ゲスなキャラクターは山ほど登場している。

 そんなキャラクターたちも、最終章で再び物語に合流する動きも見られる本作。これからも『ONE PIECE』から目が離せない。

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