■蜷川実花の実写映画が妖艶だった『xxxHOLiC』
CLAMP氏による『xxxHOLiC』も、『週刊ヤングマガジン』(講談社)で2003年に連載が開始された。2011年に連載が終了したが、2013年から続編となる『xxxHOLiC・戻』が連載開始され、2017年からの連載休止を経て、2023年春頃に連載再開予定となっている。
本作は、人の心の闇に寄り憑く“アヤカシ”に好かれやすいという四月一日君尋が、対価を払えばどんな願いも叶えてくれるミセの主人・壱原侑子に出会い、不思議な世界へと足を踏み入れていくストーリー。
ミセの女主人・侑子の美しくて妖艶な様子は多くのファンを魅了し、2022年に蜷川実花監督によって実写映画化された際には柴咲コウが侑子を見事に演じていたのが記憶に新しい。
ちなみに、CLAMP氏の『ツバサーRESERVoir CHRoNiCLEー』とはストーリーがリンクしているため、まだ読んだことがない人は見てみてほしい。より作品を深く知ることができるはずだ。
■16年続いたジャンプの名作『銀魂』
最後に紹介するのは、ジャンプの一代を築いた空知英秋氏による人気作『銀魂』だ。2003年に連載が開始され、2019年に完結している。
SFと時代劇をかけ合わせた本作は、ギャグ漫画ベースではあるものの、本格的なアクションシーンや、感動的な人情ドラマも描かれているのが魅力だ。
2006年にはアニメ化、そして小栗旬を主演に迎えた実写映画は2017年に第1弾が、翌年2018年には第2弾が公開されテレビアニメ同様人気となり、普段は見ることができない俳優たちの変顔などに笑わせられたというファンも多いようだ。
2021年、劇場版3作目となる『銀魂 THE FINAL』をもってアニメシリーズは完結したが、空知氏の今後の作品にもおおいに期待したいものである。
激動の時代だった2003年をあらためて振り返ると、数々の名作が連載開始されていたことがわかる。20年経った今もなお連載が続いていたり、テレビアニメや実写映画など幅広く展開されていることから、多くの人々に影響を与えた作品の数々。
『涼宮ハルヒシリーズ』20周年を機に、当時の漫画を読み返してみるのも良いかもしれない。