■家族のためにお尋ね者になった『るろうに剣心』相楽左之助

 和月伸宏氏の『るろうに剣心』に登場する相楽左之助は3人兄弟の長男で、一番下の弟とは一回り以上歳が離れている。左之助は幼いころに家を出て赤報隊に入隊しているため、一番下の弟はこのときまだ生まれていなかった。

 彼は雪代縁との戦いで神谷薫を失ってしまった剣心が廃人となったとき、愛想を尽かして故郷の信州へ帰郷した。このとき、左之助は家族を苦しめるヤクザ者に一人立ち向かうのだが、敵の背後には陸軍の関係者である谷十三郎が控えており、結果的に左之助は“お尋ね者”になってしまうのだ。

 政府に追われる身になってしまった左之助は、すべての戦いが終わったあと日本から出国し海外を巡ることに。そのあとモンゴルに辿り着いて馬賊として生活する様子が描かれていた。

 家族を守るために“お尋ね者”になってしまう左之助。彼は元来より正義感が強く兄貴肌のキャラクターだが、家族のためなら長男としてひと肌脱いでしまうところが実に彼らしいと思った次第だ。

 

 長男として家族を守った彼らのエピソードは、どれも胸が熱くなるものばかりだ。影ながら弟を守る兄や、故郷と家族を救うため最高権力に盾突いてしまう男気を見せたキャラたち。

 彼らは自分が犠牲になっても、兄弟や家族を守ろうとすることが多い。漫画やアニメで“長男”として生まれた男たちは、そうせざるをえない宿命を背負っているようにも思えてしまう……。

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