“スーパー戦隊シリーズ”の出演がデビュー作だったという俳優は多い。なかには、『侍戦隊シンケンジャー』の「シンケンレッド」役でデビューした松坂桃李のように、放送当時から育児中の母親たちを虜にしていた……なんて例もあるくらいだ。
しかし松坂のように主役を演じていたわけではないが、2号から大出世を果たした俳優も少なくない。そこで今回は、いまや人気ドラマだけでなく朝ドラや大河ドラマにまで大抜擢されている2号出身の“戦隊モノ”俳優を紹介していこう。
■『烈車戦隊トッキュウジャー』ヒカリ(トッキュウ4号)役の横浜流星
『烈車戦隊トッキュウジャー』は、2014年に志尊淳を主演に迎えて放送された。そんな本作だが、クールな“影のリーダー”ヒカリ(トッキュウ4号)役を演じていたのが、横浜流星である。
横浜といえば、2012年に放送され福士蒼汰が主演を務めた『仮面ライダーフォーゼ』にも出演しているものの、このときは吉沢亮が演じたメインキャラクターの親友という役柄での出演となった。
『烈車戦隊トッキュウジャー』でヒカリを演じた横浜は、極真空手の有段者。中学時代にはなんと国際大会で優勝したほどの実力を持っており、本作でもキレのいいアクションを見せている。
こうしてヒカリという冷静でクールな役を演じた横浜の甘いルックスと常人離れした身体能力に世の母親たちは夢中になり、彼は脚光を浴びることに。その後の横浜の活躍は言うまでもなく、現在では人気ドラマに引っ張りだこの売れっ子俳優へと大出世を果たしている。
■『海賊戦隊ゴーカイジャー』ジョー・ギブケン(ゴーカイブルー)役の山田裕貴
2023年1月から放送されている大河ドラマ『どうする家康』でも存在感を放つ俳優・山田裕貴は、大河ドラマだけでなく朝ドラや漫画の実写化作品など、多くの人気作品に出演する実力派俳優である。
そんな山田だが、彼の俳優デビューは2011年に放送された『海賊戦隊ゴーカイジャー』だった。本作ではゴーカイガレオンの副船長でありサブリーダーを務めるジョー・ギブケン役を演じている山田。
ジョーはクールで不器用なキャラクターだが、その一方でストイックに鍛錬を積む生真面目さも併せ持っている。それだけでなく、実はお菓子作りが得意というジョー。シャイで“ありがとう”と言えない彼は、ケーキやお菓子を作って渡すことで謝意を表現するなど可愛らしい一面も見せていた。
作中で長髪を1つに結んだ山田は、端正な顔立ちも相まって妖艶な色気が際立ち、作中屈指の人気キャラクターとなった。
2021年に公開された本作の10年後を描いた『テン・ゴーカイジャー』では、山田演じるジョーを再び見ることができてファンは大いに沸いたことだろう。