スヌーピーや涼宮ハルヒ、バカボンのパパも…“タイトル名から主人公を勘違いしていた”名作たちの画像
少年サンデーコミックス『天才バカボン』第1巻(小学館)

 作品名にキャラの名前が入っている作品は多いが、“実は主人公が違った”と知って驚くこともあるだろう。歴代の名作にもこのようなものはあり、言われてみれば……とあらためて気づかされることも多い。

 そこで今回は、作品名から主人公を勘違いしていた作品に注目して、名作たちをご紹介しよう。

■『PEANUTS スヌーピー』の主人公はチャーリー・ブラウン

 2015年から放送された『PEANUTS スヌーピー ショートアニメ』は、アメリカの漫画家であるチャールズ・モンロー・シュルツ氏が1950年から連載していた名作『ピーナッツ(英:PEANUTS)』をアニメ化したものである。

『PEANUTS スヌーピー』という作品名からも分かるように、作中に登場する犬のスヌーピーの存在感は絶大だろう。

 シュルツ氏が子どものころに飼っていたビーグルの雑種犬がモデルとされているスヌーピーは、人間と意思疎通ができて、二足歩行するキャラクター。

 本作は人気キャラ・スヌーピーの印象が強く、グッズ化などでも幅広く展開しているため、スヌーピーを主人公だと思っている人は多いようだが、しかし本作はチャーリー・ブラウンという男の子が主人公となっている。

 彼はスヌーピーの飼い主で気弱な性格。不器用で女運が悪くて冴えない男の子だが、心優しい一面を持っており、とても魅力的なキャラクターだ。

 彼と周囲の友人たちが織りなす日常が本作のメインストーリーで、そんな人間たちの様子を見ながらスヌーピーが物思いにふけるのも見どころの1つ。そして彼の親友でもあるスヌーピーは、物語を存分に引き立てる存在だと思う。

■『涼宮ハルヒの憂鬱』の主人公はキョン

 谷川流氏のライトノベル作品『涼宮ハルヒシリーズ』が原作となり、アニメ化を果たした名作『涼宮ハルヒの憂鬱』。しかしこの作品も、主人公は涼宮ハルヒではなく、キョンという男子高校生だ。

 本作はキョンが語り手でもあり物語の中心ではあるものの、ハルヒについては“もう一人の主人公”と表現されることがあるほど、彼女の存在感はインパクト絶大だった。

 重要なキーパーソンでもあるハルヒは、才色兼備で文武両道というキャラクター。なんでもそつなくこなす彼女について、キョンは「性格以外欠点がない」と評価しており、唯一“難あり”と言っている破天荒な性格に振り回される日々を送っている。

 波風を立てたくないキョンと、刺激を求めているハルヒ。正反対な2人が織りなすエキセントリックな非日常の物語は、多くのファンを虜にした。

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