カッコいいゲーム機といえば、1988年に発売された『メガドライブ』ではないだろうか。メガドライブ……なんとも秀逸なネーミングだ。漆黒のデザインが近未来感を醸し出しており、筆者も発売後にお小遣いとお年玉を貯めて購入したのを覚えている。ファミコンよりも圧倒的な迫力で楽しかったものだった。
そんなメガドライブには、当時アーケードゲームから移植された名作ソフトが多数ある。そこで、アーケードゲーム並に面白かった名作ソフト3選を紹介していこう。
■リアルな動きで協力プレイも楽しい『ゴールデンアックス』
剣と魔法のファンタジー感溢れるアクションゲームが『ゴールデンアックス』だ。
3人の主人公から一人を選び、王国を滅ぼした“デス=アダー”という魔人とその軍勢を叩きのめす。ストーリーがしっかりとあり、家族の復讐と世界の平和を取り戻すために3人は闘いに明け暮れるのだ。
主人公はバランスが良い男戦士と魔法が得意な女戦士、魔法よりも力による攻撃が得意なドワーフ族の戦士がいるのだが、皆一様に筋肉がリアルで、ついつい露出度の高い女戦士を選んでしまったものだ。
しかし、このゲームは実に難しい。アーケードでは途中でゲームオーバーとなっていた筆者だったが、購入後は自宅で遊べるようになり、慣れたら簡単だろうと舐めていた……。なにより自身のキャラもリアルだが、敵キャラもリアルだし、複数で囲んでくるからやっかいなのだ。
そして、やはり魔法は強力だった。敵全体を攻撃できるし、囲まれたときには重宝できる。
また、ゴールデンアックスのもう一つの楽しみは協力プレイができるところだった。橋があるエリアでは、目測を誤って飛び蹴りを放つと敵に届かずにそのまま落下してしまうのだが、これを友人とギリギリに着地できるように競い合っていたな……。懐かしい!
そういえば、ステージクリア後に、焚火で寝ている主人公のアイテムを盗む敵キャラがいた。蹴り飛ばして奪い返すのだが、薄着の女性が一人で野宿するなんて危機管理能力が甘すぎるぞ。
■オリジナル続編! メガドライブの素晴らしさを最初に体感できた『スペースハリアー2』
アーケードの体感シューティングゲームからオリジナルの続編として開発されたのが『スペースハリアー2』だ。これは移植というわけでもないのだが、ここで挙げさせてもらおう。
『スペースハリアー2』はメガドライブの発売に合わせており、3Dの立体溢れる敵の動きがなんとも面白かった。主人公のハリアーは髪型がちょっと“コブラ”のようにも見えたものだった。
このゲームは遠くから迫りくる敵キャラが近づくにつれて徐々に大きくなり、BGMも突如変わって「おお、ボスじゃん!」という演出が心憎い。遠方への攻撃も当たるというリアルさが面白く、敵の動きを予測して攻撃していたな。
もちろん、敵キャラも遠方から攻撃してくる。『ドラゴンボール』でクリリンが繰り出す気円斬の輪っかのような攻撃や、炎の玉みたいなものもあった。これに当たるとハリアーが「オー……」と言いながら倒れ込み、その後復活するのだが、そこで「イエス!コブラー!」と気合を入れ直していた。(コブラではない)。
ステージを最初に選択できるのも面白くて、飽きが早くこないように工夫されていた。ボスキャラも手ごわいのだが、スピード感があるので地上の障害物もやっかいだった。トーテムポールみたいなヤツにぶつからないよう、間を縫うように駆け抜けていけたときは爽快だったな。