■生真面目な軍人の“恋”は今日も実らず…『ケロロ軍曹』ギロロ

 1999年より『月刊少年エース』(角川書店)にて連載されている『ケロロ軍曹』は、地球を侵略しに来たカエルそっくりな異星人・ケロロらと、彼らが居候することとなる日向家の人々の間に繰り広げられるコミカルなストーリーが特徴だ。

 “侵略”と言いつつも地球の文化に溶け込み、満喫するケロロを“捕獲された”と思い込み、単身助けに来たのが、“伍長”の階級を持つケロン人・ギロロである。

 赤い体色とつりあがった鋭い目、顔の左に刻まれた傷跡と、二頭身の姿でありながらもその姿からは戦士としての凄味が伝わってくる。いつもだらけているケロロに比べ、真面目で熱心。“侵略”という任務についても真剣に考えており、ときには重火器を駆使した武力制圧をもいとわない、まさに軍人然とした性格をしている。

 そんな彼だが、ケロロを救出する際に仕掛けた数々のトラップを、偶然にも日向家の住人の一人・夏美に突破されたことで、彼女を“女ソルジャー”として見るようになり、どこか勘違い気味の“恋愛感情”を抱くようになってしまった。

 これ以降、彼もケロロ同様に日向家と交流を深めていくのだが、徐々に当初の軍人然とした姿よりも“いじられキャラ”としての要素が垣間見えてくることになる。

 実は極度の武器オタクだったり、鉄道ファンだったり、心霊関連の話に異常なまでの拒否反応を見せたり、酒一滴で気絶するほどの超絶下戸だったり……と、話題に事欠かない。

 とくに前述の夏美に対しては作中通して強い“恋心”を抱いているのだが、恋愛経験のなさから言いたいことも言えず、そのうえ、極度の奥手であるため遅々として進展しない。

 夏美に近づく男性はもちろん、仲の良い女性にまで激しい嫉妬の炎を燃やすなど、“侵略”よりも“恋煩い”に悩まされる、なんともおかしな強面キャラである。

 

 “強面”でありながらも、実はお菓子好きであったり、猫嫌いであったり、恋煩いに悩まされたり……見た目からは一変、さまざまな素顔を持つキャラクターたち。その強烈なギャップもまた、かっこ良さだけではない彼らの大きな“魅力”の一つなのかもしれない。

  1. 1
  2. 2