■いじらしい乙女心が垣間見える…『涼宮ハルヒの憂鬱』涼宮ハルヒ
原作:谷川流氏、イラスト:いとうのいぢ氏による『涼宮ハルヒの憂鬱』の涼宮ハルヒは、いろいろな意味で厄介なタイプだ。
彼女は唯我独尊・傍若無人を地でいっており、思い立ったら(周りを巻き込んで)すぐ行動に移すところがある。そのせいで、彼女が立ち上げた“SOS団”のメンバーは振り回されてばかりだ。
また、ハルヒは実は巨大な力の持ち主であり、思うがままに世界を改変させることすらできてしまう。なお本人はこのことに気付いておらず、無意識でトラブルを起こしては周りが後処理に追われることに。ストレスを感じると“閉鎖空間”という特殊な空間を生み出すこともあり、世界が危機に陥りかねない。要するに最悪の場合、ハルヒの機嫌を損ねれば世界が滅びかねないということだ。
そんなハルヒだが、作中で明言されていないものの、主人公・キョンに好意を寄せており、彼が絡むと年頃の女の子らしい一面を見せることもある。なかでも可愛らしいのが、“ポニーテール”にまつわる描写だ。
ハルヒはキョンとともに自身の作り出した“閉鎖空間”に迷い込んだ際、彼に「俺、実はポニーテール萌えなんだ」「いつだったかのお前のポニーテールは反則的なまでに似合っていたぞ」と言われたことがある。無事2人は日常に戻れるのだが、ハルヒは現実で起こった閉鎖空間を“悪夢”と捉えていた。
翌日、登校した彼女の髪型はなんとポニーテール。髪の長さは肩ほどなので無理やりくくったのだろうが、キョンが“夢で好きだと言っていた”髪型をしてくるところがなんとも可愛らしい。アニメではその後、キョンに「似合ってるぞ」と褒められたハルヒの表情が、あえて描かれていないのも良かった。
またその後もハルヒはキョンと喧嘩をしたとき、しょんぼりと部室に引っ込んだかと思ったら、髪をポニーテールにしようとしていたこともあった。キョンの視点で進んでいく物語のため、部室に入った瞬間髪をほどくハルヒだけが描写されていたシーンだが、視聴者からしてみればもうバレバレなのである。