■ファン人気が高い大阪チーム視点の特別編が収録『GANTZ/OSAKA』

 奥浩哉氏による『GANTZ』(集英社)は、「ガンツ」と呼ばれる黒い球体からミッションを課せられ、さまざまな星人を退治していく物語だ。

 ガンツから「ガンツスーツ」や「Xガン」といった防具や武器は支給されるものの、“人ならざる”ものたちのパワーは凄まじく、キャラクターたちは次々と命を落としていく過酷なストーリーとなっている。

 本作では、主人公・玄野計が所属する「東京チーム」のほかに「大阪チーム」が登場し、妖怪をモチーフにした星人たちと激戦を繰り広げる“大阪編”があるのだが、岡八郎をはじめとする大阪チームは、東京チームとはまるで毛色の異なるキャラクターが多く、ファンからは彼らのエピソードが見たいという声も寄せられるほどの人気を博した。

 2016年『GANTZ:O』というタイトルで、フル3DCGアニメで映画化を果たした“大阪編”だが、その人気から『GANTZ/OSAKA』として全3巻が本編とは別冊で販売されており、本編の“大阪編”のエピソードのほかに新規エピソードが描き下ろされている。

 本編にはなかった「大阪チーム」視点で描かれたエピソードも追加されているとあって、大阪チームのメンバーのことをもっと知りたいというファンにとっては待望のスピンオフ作品となっていた。

 

 人気作品の“描かれていなかったエピソード”を知ることができるスピンオフ作品。なかには本誌掲載もなく単行本のみの収録になるなど特別感があるものもあり、作品のコアなファンには堪らないだろう。

 劇場入場者特典となっているなど、現在ではなかなか手に入れることができないものもあるが、ぜひ機会があれば読んでみてはいかがだろうか。

  1. 1
  2. 2