2023年1月8日にテレビアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第1クールの最終話「逃げ出すよりも進むことを」が放送された。学園を舞台にした新しい世界観のガンダムは第1話放送開始から注目を集めていたが、最終話で描かれた展開が大きな話題に。あまりにも壮絶な内容で、放送中からSNSでは痛々しい関連ワードが多数トレンド入り。1月15日からは劇場作品『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』のテレビエディションが放送開始となったが、いまだ『水星の魔女』の衝撃を引きずっているファンは多いのではないだろうか。
ガンダムシリーズは多くの場合、戦争が描かれる。そのため様々な場面でショッキングな演出が見られ、「トラウマシーン」としてファンの間で語られるエピソードも少なくない。そこで今回は、その中でもとくに衝撃度の高い「人間VSモビルスーツ」のシーンを振り返りたい。
※以下、記事では『機動戦士Vガンダム』『機動戦士ガンダム サンダーボルト』『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の一部内容が含まれています。ストーリーを解説するのが本記事の主目的ではありませんが、気になる方はご注意ください。
■主人公ウッソが行った悲しい攻撃
アニメ『機動戦士Vガンダム』は悲惨な描写が多く、物語終盤では生身の人間と巨大兵器が戦うあまりにも残酷な展開が視聴者に大きな衝撃を与えた。
第49話「天使の輪の上で」に登場するネネカ隊は、強力なモビルスーツ「V2ガンダム」を破壊するために作戦を行うことになった女王マリアの近衛師団。彼女たちが備えたモビルスーツに対する武装は無反動砲だけだ。
そんな貧弱な武装ながらV2ガンダムへの接近に成功し、ネネカ隊は追加武装パーツを破壊することに成功する。しかし、直後にV2ガンダムの攻撃によって一瞬にして命を散らせてしまったのだった。
ここまででも十分にトラウマシーンなのだが、その詳細を知ると、さらにインパクトが大きく感じられるだろう。特徴的なのはネネカ隊のメンバーたちが、なぜか水着姿で飛行していること。そしてネネカ隊をビームサーベルで蒸発させたのが、本作『機動戦士Vガンダム』の主人公、ウッソ・エヴィンだということだ。
主人公が水着の女性に襲われ、それをビームサーベルで一瞬のうちに蒸発させる様はあまりにも衝撃的で、惨さを通り越して視聴者の理解が追いつかない映像という面でも語り継がれている。90年代のアニメの中でも際立って異質かつ異様なシーンであるのは間違いないだろう。