『ガンダム』主人公交代、全てを失う…あまりにも“かわいそう”な扱いを受けたキャラ3選「なんでこんなことに…?」の画像
『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY BD BOX』

 ヒューマンドラマが見どころのひとつである『機動戦士ガンダム』シリーズ。戦争に参加する背景も多種多様で、巻き込まれて兵士になった者や確固たる意思を持って戦っている者などさまざまだ。それぞれ戦う理由があり、一生懸命生きようとする意思を感じられる。しかし、なかには「なんでそんな扱いを受けているの?」と感じてしまうような不遇なキャラクターもいた。そこで今回は『ガンダム』シリーズにおいて、特にかわいそうな扱いを受けたキャラクターを3人ピックアップ。ぜひ最後までご覧いただきたい。

■ダークヒーロー?おいしいところを持っていかれた主人公

 まず紹介するのは『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の主人公シン・アスカから。ザフト軍のMS(モビルスーツ)パイロットで、赤服を着用しているエリートだ。さらには、のちにプラント国防委員会直属の特務部隊「FAITH」に抜擢されるほど高い実力を持っている。

 シンがどのように不遇な扱いを受けたのかというと、前作『機動戦士ガンダムSEED』の主人公であるキラ・ヤマトにおいしいところを持っていかれたからに他ならない。

 ストーリー前半は新型MSのインパルスガンダムのパイロットに選出され、主人公らしい活躍を見せていた。しかし、ストーリー後半では、プラント最高評議会議長のギルバート・デュランダルが提唱するデスティニープランを巡ってキラと対立。ストーリーの流れもあって、キラが主人公ポジションになってしまった。デュランダルと決着をつけたのもキラなので、見方によっては完全においしいところを持っていかれた形と言える。

 家族を目の前で失っているシンは、過去に苦しみながら憎しみをコントロールできずにいた。それにも関わらず、ストーリーの幕引きができなかったのはあまりにも不憫に感じてしまう。

■敵パイロットを前にして、女性に裏切られた男

 続いて紹介するのは『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』の主人公、コウ・ウラキ。コウは地球連邦軍の士官で、階級は少尉。ガンダム試作1号機、ガンダム試作3号機のパイロットだ。

 コウは第1話「ガンダム強奪」で、ガンダムのエンジニアであるニナ・パープルトンとのちのライバルとなるデラーズ・フリートのアナベル・ガトーに出会う。この2人との出会いこそ悲劇の始まり。コウはニナと距離を縮めていくが、結果的にコウは捨てられてしまうのだ。

 実は、ガトーとニナは元恋人同士。コロニー落としの作戦時、それを知らずにコウはガトーを追い詰めるが、ニナが間に割って入る。そのとき仲が進展しているコウではなく、元彼であるガトーに寄り添い、なんとコウに銃を向けたまま姿を消してしまう……。コウは敵のエースパイロットを仕留めきれず、恋人(?)に捨てられた。当時の筆者には衝撃的すぎて、コウの気持ちを推し量ることもつらかった。

  1. 1
  2. 2