■みんな夢中になった! シューティングゲームの基礎を作り上げた名作『ゼビウス』

 最後は、1984年に登場したシューティングゲームで不朽の名作『ゼビウス』(ナムコ)だ。横移動に縦移動を加え、地上にもミサイルを落として攻撃できるという、当時としては画期的なゲームだった。

 同年、ファミコン版が登場するのだが、それでも駄菓子屋には列ができるほど人気だったものだ。いや、むしろファミコンで腕を鍛えて駄菓子屋やゲーセンで披露するのが当時の主流だった気がする。

 また、筆者ら子どもたちにとってボスよりもつらい敵キャラが「バキュラ」と呼ばれるシールドだった。コイツは倒すことができないので、最初はまったく分からずに激突してしまった。ボス以上にインパクトのある敵キャラで、筆者たちの間では「カベ」と呼んでいた。

 ちなみにこの「カベ」とは、男子トイレにある“小便器同士の仕切り板”のことを指す。トイレ掃除の際、この仕切り版に向かってホースの水をかけると、「バキュラ」への着弾時と似たような音がしたからだった。しかも水の勢いを増さないと音は再現できず、ホースの先端を抑えて勢いを付けたものだ。うーん、懐かしいぞ。

 

「駄菓子屋」は、筆者たち80年代の子どもたちにとってまさに“遊園地”のようなワクワクする場所だった。紹介したアーケードゲームのほか、メダルゲームを置いてあるお店もあった。たとえゲーム機が1台でも、自然とみんなが揃ったものだった。

 それから、5円で買えるお菓子もあったな……。ゲーム機も10円単位でプレイできる時代だったので、100円玉を握りしめて長時間遊べたものだ。

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