『うる星やつら』だけじゃない!「80年代の空気感」そのままにアニメ化してほしい“あの頃の少年漫画”3選の画像
舞台「ハイスクール! 奇面組」 [DVD] (販売元 ‏ : ‎ ADKアーツ)

 「うる星やつら」が令和版としてリメイクされ、ラジカセやペナント、カバー付き黒電話など「80年代の空気感」そのままの演出が話題となっている。今回は「うる星やつら」と同年代に人気だった少年漫画が「80年代の空気感」そのままにアニメ化されたらどうなるかを考えてみた。

■『ハイスクール!奇面組』ダサい男の代名詞だった「事代作吾」

 『ハイスクール!奇面組』は新沢基栄氏の漫画で、1982年から1987年にかけて週刊少年ジャンプで連載された。タイトル通りの奇妙な顔をした5人の高校生がコンプレックスを個性に昇華させ、日々「変態」としてのレベルを上げていくギャグ・コメディである。1985年から1987年にかけてフジテレビ系でアニメ化もされ、人気を博した。

 事代作吾は奇面組が通う「一応高校」の教師で、チューリップハットに、ベルボトム、下駄履きと持っているものが全部古臭い。そんな事代先生の愛用している「十徳ナイフ」が生徒たちにバカにされ、ライバル教師で爽やかなイケメンの日条左半次に、今の時代はこれですよとばかりにカード型のマルチアウトドアツールを自慢される。

 しかし現在カード型アウトドアツールは姿を消し、十徳ナイフは未だにアウトドアツールとして生き残っている。また事代先生は手巻き式の腕時計を愛用していて、これも生徒たちにバカにされているが、手巻き式腕時計も職人の作った大人のアンティークツールとして現在人気を集めている。この辺の昭和の懐かしアイテムや、事代先生の先見の明を匂わせる演出を見てみたい。

■『バリバリ伝説』昭和を代表する旧車たち

 「バリバリ伝説」は、しげの秀一氏の漫画で、1983年から1991年にかけて週刊少年マガジンで連載された。主人公の巨摩郡がバイクレースに出会い、世界チャンピオンになるまでの物語である。リアルなバイクの描写が当時のバイク好きの少年達の心を鷲掴みにした。

 テレビアニメ化はされていないが、1986年にOVA化、1987年には劇場版として再編集された。ヒロインの伊藤歩惟の声は当時「ダンシング・ヒーロー」でブレイクしていた荻野目洋子が担当した。 

 「バリバリ伝説」初期には公道バトル中心に展開され、時代を代表する名車が数多く登場した。主人公・巨摩郡のCB750F、ライバルだった聖秀吉のGSX750Sカタナ、グンの親友・沖田比呂のZ400GP。あの頃の昭和の名車を今のアニメのクオリティーで見てみたい。

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