■MMOそして廃人ゲームの金字塔『FF11』

 廃人ゲームといったら真っ先に話題に上がるのが『ファイナルファンタジー11』ではないだろうか。本作の最強武器の一つである「レリックウェポン」は、かつてはトップランクの廃人プレイをしても1年かかるというものであった。レリック装備を狙う場合、総プレイ時間は2万時間あっても足りないだろう。

 また、レリックウェポンとは別の最強装備に「ミシックウェポン」がある。こちらは1度のサルベージで素材が10個程度が手に入るものの、18人前後のパーティーを組んでいかなければ攻略は厳しい。そんな素材を5万個集めないと手に入らない装備だ。素材集めの厳しさから「アレキサンドライト終身刑」と名づけられ、「ひ孫の世代までかかる」とネットのネタにされることとなった。

 現在では入手条件が大幅に緩和され入手難易度は相当下がったが、それでも平均半年かかるものとなっている。

■生ける廃人ゲームと名高い『グランブルーファンタジー』

 現在ではさまざまな条件緩和によって廃人度が低くなり、廃人ゲームはもはや過去のものとなったような風潮があるが、現代において稼動中の廃人ゲームが存在する。それが『グランブルーファンタジー』だ。

 課金より時間をかけるゲームとの声も多い『グランブルーファンタジー』。古戦場ランキングを狙うために、良質のキャラクター編成と事前準備をしたうえで1日17時間プレイをしているプレイヤーも存在する。

 また、2022年11月22日にアップデートによって追加された新バレットの要求素材量も物議を呼んでいる。「エンドモデル:ジェネシス・ノヴァ」は、アルテマメモリが150個必要となり、要求素材数はインフレする一方だ。

 古戦場期間中だけでなく、定期的に追加される新キャラの育成。それに加え、上位を狙うにはガチャを回す財力も要求されることとなる。新時代の廃人ゲームは『グランブルーファンタジー』かもしれない。

 

 特にMMORPGに多い廃人ゲームだが、対戦系のゲームも、上位を狙うのであれば莫大な練習量が必要となる。コツコツタイプとは違う、腕前重視の対人ゲームもまた、新しい形の廃人ゲームと言えるのかもしれない。

 廃人になるほどハマれるゲームは、ゲームとして素晴らしい。どっぷりとハマってみるのもいいだろう。しかし同時に生活に支障が出て、本当に廃人にならないように気をつけたいものである。

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