■アマゾン・リリーで見たマーガレットら女戦士たちの強い絆
514話では、バーソロミュー・くまから飛ばされたルフィが男子禁制の島アマゾン・リリーに落下する。このエピソードでは女系戦闘民族が住む「女ヶ島」ならではの物語を見ることができた。
ルフィを女性だと勘違いして国へ運び入れてしまい、この国での「男子禁制」の絶対の規律を破ってしまった島の女戦士マーガレット。
女帝のボア・ハンコックが帰着する前に女戦士たちはルフィを殺しにかかるのだが、ルフィは屋根から脱出。一味のもとへ帰るために船を借りようと高い建物へと潜入するも、その結果、ハンコックの入浴中に浴室の天井から落下し捕まってしまう。
ハンコックをはじめとしたゴルゴン三姉妹からの尋問がはじまり、死罪を宣告されるルフィ。ここでマーガレットがルフィを庇い、「この男を入国させたのは 私です」と申告する。すると、女戦士仲間のスイトピーとアフェランドラも、“村の者だと思い運び込んだだけで、入国させた罪なら自分たちにも責任がある”と、次々と名乗り出るのだ。
「やめて二人共 村へ連れていくと言ったのは私なんだから!!」と二人を庇って「“男”を入国させた罪は私一人で!!」と、マーガレットは自分一人ですべての責任を負おうとするが、結局三人揃ってハンコックの能力で石化してしまう。
重い罰が待っているかもしれないのにもかかわらず、女戦士たちがお互いを庇い合うこのシーンにはアツい友情を感じた。そして、ルフィを信じて庇ったマーガレットの勇気から、エース奪還のインペルタウン編へと壮大なストーリーが動き出したといっても過言ではないだろう。
『ONE PIECE』では男性キャラの友情がメインで描かれることが多いが、女性キャラも負けず劣らず、さまざまな友情シーンを見せてくれる。
女性ならではのどこかほっこりした女子会のようなこれらのシーン、これも『ONE PIECE』の魅力のひとつだと思う。一生ものの彼女たちの友情、今後も本作で登場する機会を楽しみに待ちたい。