「冨樫義博展-PUZZLE-」開催にちなんで…『幽☆遊☆白書』VS『HUNTER×HUNTER』読んでみたい“2人のバトル”について考えたの画像
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 2022年10月24日から、『週刊少年ジャンプ』(集英社)で、冨樫義博氏による漫画『HUNTER×HUNTER』の連載が再開された。実に約3年11か月ぶりである。

 連載再開と時を同じくして、東京・森アーツセンターギャラリーにて10月28日より『冨樫義博展-PUZZLE-』が開催されている。『幽☆遊☆白書』『レベルE』『HUNTER×HUNTER』の3作品を中心に原画や資料の展示が行われているとのことだから、ファンにとってはまたとない機会になるだろう。

 今回はそれに関連して、ともにバトルが面白い2作品『幽☆遊☆白書』と『HUNTER×HUNTER』から、クロスオーバーで読んでみたい2人のバトルについて考えてみた。

■まずはベタにメインキャラ交流戦

 どちらの作品もメインキャラは4人組。性格や特性も重なる部分が多いので、まずはベタに似た者同士の戦いを読んでみたい。ということで、4人を素直に組み合わせれば【浦飯幽助VSゴン=フリークス】【桑原和真VSレオリオ=パラディナイト】【蔵馬VSクラピカ】【飛影VSキルア=ゾルディック】になるだろう。

 幽助とゴンは互いに明朗快活な性格で相性が良さそうだ。戦いを楽しみつつ、最後は「霊光波動拳」と「ジャジャン拳」で、フルパワーの真っ向勝負! 清々しいバトルになりそうだが、別パターンで雷禅に意識を乗っ取られたときの幽助VS強制的成長により大人の姿になった「ゴンさん」の戦いもちょっと見てみたい。

 桑原とレオリオは、ややトリッキーなバトルになるかもしれない。オーラの拳を地面に伝わせて遠隔攻撃で殴ってくるレオリオに対し、「霊剣」を伸ばしたり曲げたりしながら応戦する桑原……おふざけキャラだが意外に機転の利く二人がどう戦うのか見ものだ。

 想像するとちょっと怖い気もするのが、蔵馬とクラピカのカード。蔵馬は「薔薇棘鞭刃(ローズ・ウィップ)」、クラピカは鎖をメインの武器としている。中性的で美しい顔立ちの二人がムチと鎖で戦っている場面は、どこか女王様対決を彷彿とさせないだろうか……。また、理性的で頭がキレるキャラ同士で頭脳戦も楽しめそうだが、蔵馬は冷酷で残忍な一面があるし、クラピカは仲間の形見である「緋の目」が絡むと冷静さを失う。何かのきっかけで二人ともキレてしまうと、収拾のつかないことになりそうだ。

 最後に飛影とキルアだが、飛影の炎とキルアの電気とでは、能力の相性はあまり良いとは言えない。「邪王炎殺黒龍波」と「落雷(ナルカミ)」がぶつかったところで、互いに相殺されそうだ。ということは、各々の格闘センスとスピードを駆使した、ハイセンスなバトルが期待できるかもしれない。ちなみに、“龍”といえば、キルアの祖父・ゼノはオーラを龍の形にして操るため、”ドラゴン対決”と銘打って【飛影V S ゼノ=ゾルディック】というのも一興だ。

■クセモノ対決? 個性的なキャラ同士のカード

 一癖も二癖もあるキャラクターが多いことも、冨樫作品の特徴の一つだ。どの組み合わせも魅力的だが、まず【仙水忍VSヒソカ=モロウ】はどうだろうか。

 仙水は幼い頃から高い霊力を持ち、格闘センスも抜群、究極の闘気「聖光気」による最強の鎧「気鋼闘衣」で防御も完璧だ。対するヒソカも高い念能力、天才的な格闘センス、防御こそ薄いが「伸縮自在の愛(バンジーガム)」や「薄っぺらな嘘(ドッキリテクスチャー)」といった汎用性の高い技を持っている。

 仙水のポテンシャルに対して、ヒソカはトリッキーな手を使い分けながら戦うことになるだろう。また、純粋で傷つきやすい一面があり、7つの人格を持つ仙水と、嘘つきで気まぐれで快楽主義的なヒソカ。性格面でのマッチングも面白く、場合によってはヒソカが仙水を揺さぶるなどの心理戦も楽しめるかもしれない。

 もう一戦、【戸愚呂兄VSネフェルピトー】も面白そうだ。戸愚呂兄は自分の体を自由自在に変形させることができ、ピトーは他人の体を操ったり改造したりすることができる。似たような能力を活かしてどう戦っていくのか、その点では見ごたえのあるバトルになるだろう。ただ、その展開に至る前にピトーが戸愚呂兄を瞬殺していそうな気もするが……。

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