誰もが人生で1度は使ったことがあるであろう「傘」。常に手にしていても違和感がないからなのか、フィクションの世界では武器、特に暗器として使われることも多いアイテムだ。現実世界でも護身用の頑丈な傘が売られており、真面目に武器として論じられることもあるらしい。
そこで今回は、傘を武器として使用しているキャラを3名ピックアップして紹介していこう。同じ傘でも使っている理由や使いこなし方は三者三様なので、それぞれの違いを楽しんでいただければ幸いである。
■ドクロマークが印象的な仕込み傘!『HUNTER×HUNTER』のフェイタン
『HUNTER×HUNTER』のフェイタンは盗賊集団・幻影旅団の一員。「許されざる者(ペインパッカー)」という念能力を持っており、自分が受けたダメージを増強させたオーラを放つことができる。その攻撃は作中屈指ともいえる威力を誇るが、激怒するのが発動条件であるため、敵味方関係なく巻き込んでしまうのが難点だ。
フェイタンは自身の念能力の使い勝手が悪いせいか、基本的には体術を駆使して戦うことが常である。ただし、残像ができるほどのスピードや小柄な体型にそぐわないパワーを持っているため、それでも強敵と渡り合うことができる。ちなみにスピードについては、“なまっている”と自己評価していたときですら、暗殺一家ゾルディック家で育ったカルトを驚かせるほどのものだった。
そんなフェイタンが愛用しているのが、ドクロのマークがついた傘。もちろんただの傘ではなく、柄の部分を引き抜くと刀になるほか、スイッチを押すと先端の部分を発射できる仕込み傘だ。ただの傘かと見せかけて敵を油断させ、持ち前のスピードで仕留めるというのが常套手段のようである。暗器でもあるこの武器は、陰湿で冷酷な性格とされるフェイタンにぴったりなアイテムといえるかもしれない。
■番傘はいろんな意味で必須アイテム!『銀魂』神楽
『銀魂』のヒロインである神楽は、宇宙最強ともいわれる戦闘民族“夜兎族”の少女で、ずば抜けた身体能力を誇る。夜兎は日の光を浴びると弱ってしまうという弱点を持っており、一族の者は皆「番傘」を持ち歩いているのがお約束だ。神楽もその例に漏れず、紫の番傘を愛用している。
彼らが持ち歩いている傘は、単に日よけの役割を果たすだけではない。広げれば弾丸をもさえぎる盾となり、振り回せば高い殺傷力を持った鈍器となる。しかもなかには機関銃も仕込まれており、スイッチを押せば弾丸も発射可能。つまり番傘は夜兎にとって、いろんな意味でなくてはならない相棒的存在なのだ。
さらに神楽の傘は、天才発明家の平賀源外による改造のおかげで、エネルギー弾を発射できるようにもなった。しかし一発撃つと充電が必要となり、エネルギーが溜まりきらないうちはなぜか代わりに醤油が出るようになってしまう。卵かけごはんや納豆ごはんが好きな神楽としては、このおかげでますます番傘を肌身離せなくなったかも……?