■簡易サイコミュ・バイオセンサーは追従性能の向上に特化

『機動戦士ガンダム』の後期からサイコミュ兵器が実践投入され始め、キュベレイには感応波によるオールレンジ攻撃を可能とするファンネルが搭載された。一見、ジ・Ｏにサイコミュは搭載されていないように感じるが、簡易サイコミュとされるバイオセンサーが搭載されている。

　Ｚガンダムもバイオセンサーを持っているが、ジ・Ｏのそれとは名前が同じだけで別物。ジ・Ｏのバイオセンサーはシロッコが開発し、シロッコに最適化された専用のサイコミュシステムとされている。

　ジ・Ｏのバイオセンサーは武装には利用されず、感応波の増幅や機体の追従性能向上に特化。最終決戦で被弾していない成果は、バイオセンサーによるところも大きい。

　しかし、シロッコに勝るとも劣らないニュータイプ能力を持つカミーユとの戦いでは、Ｚガンダムのバイオセンサーとカミーユのニュータイプ能力によってジ・Ｏの機体制御を奪われてしまい、敗北につながった。シロッコの高いニュータイプ能力を活かすためのバイオセンサーが、より高いニュータイプ能力に乗っ取られたのはなんとも皮肉な話ではないだろうか。

　一見して鈍そうな見た目のジ・Ｏ。やはりその最大の魅力は、機動性の高さ。これほど尖ったコンセプトのＭＳは類がないのではないだろうか。シャープなデザインのＺガンダムやキュベレイと対等以上に渡り合う様子は、絵的にも美しく何度見ても惚れ惚れするほどかっこいい。

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