■死亡フラグを何度でも溶かして生き残るスーパーエース

 また『機動戦士ガンダム00』のパトリック・コーラサワーは「不死身のコーラサワー」の異名通り、作中で何度も死亡フラグをへし折ってきたキャラ。

 もともとAEU軍のエースパイロットとして軍事顧問からも信頼されていたコーラサワーだったが、第1話で突如あらわれた主人公の刹那・F・セイエイが乗るガンダムエクシアに惨敗し、その後はことごとく負け続ける「かませ犬」的な立ち位置になってしまう。

 だが命に関わるような負け方をしても、そのたび奇跡の生還をするのがコーラサワーのすごさ。普通のパイロットであれば確実に戦死しているような状況でも、持ち前の技術と悪運によりそのピンチを乗り越えてしまうのだ。

 まず最初は1stシーズン終盤にガンダムナドレと相討ちになったシーン。宇宙空間で機体が大破したため死亡したかと思いきや、その後何事もなく生還している。

 次は2ndシーズン終盤。思いを寄せる上官であるカティ・マネキン大佐が乗る戦艦を特攻型MS・ガガの猛攻からかばい撃破される。さすがにこれはダメか……と思いきやこれまた直前で脱出していたようでコーラサワーは無事に生還。そのうえ、どさくさに紛れてカティに告白をしており、本編最終回では見事結婚までしている。

 そして劇場版。異星の機械生命体ELSとの激闘の末、コーラサワーはカティに遺言を残して自爆を決意する。このときはカティも本気で動揺するほどだったが、ダブルーオークアンタが駆けつけたことで寸前で機体から脱出。しかも偶然、コックピット内の部品が爆風から身を守る盾になるという幸運っぷりだ。そして彼の運の良さはその後も発揮され、ELSとMSが入り乱れる戦闘宙域をパイロットスーツのみで漂い、無傷で生還を果たした。

 ギャグキャラとしてファンに愛され、シリーズでも珍しい幸せな結婚まで果たしたコーラサワー。その才能はまぎれもなく唯一無二のものだろう。

■軽装で自爆から生還する不死身の肉体

 また悪運ではなく、あまりにも屈強な肉体で死を逃れ続けたキャラもいる。それが『新機動戦記ガンダムW』の主人公ヒイロ・ユイだ。

 一見するとヒイロは小柄な細身の少年だが、実は特殊な訓練を重ねたガンダムパイロット。その身体能力はすさまじく、高層ビルから落下しても軽い骨折程度で済ませたり、鉄格子を素手で捻じ曲げて脱出してしまったりなど、歴代のガンダム主人公でもトップクラスの強靭さを誇る。

 そんなヒイロを象徴するシーンが、ウイングガンダムとともに自爆するエピソード。このときのヒイロは、薄手のタンクトップとハーフパンツのみをきていたが、そんな軽装でウイングガンダムの自爆による爆発を至近距離で受けたのだ。しかも全高約16メートルのウイングガンダムのコックピットから落下している。この落下だけでも常人なら死亡する大事故だろう。

 死体すら見つからなくても何ら違和感の無い自爆をしておきながら、なんとヒイロは腕から出血する程度の軽傷で生還している。

 いくら主人公といえども、それまでの『ガンダム』シリーズではこうしたケースで間違いなく命を落としていただろう。もしかすると前作『機動武闘伝Gガンダム』の主人公ドモン・カッシュと互角か、それ以上の肉体の強さを持つキャラかもしれない。

 今回は主人公補正のヒイロや、ある種復活がお約束キャラになっていたコーラサワーを挙げてみた。あたなが驚いた「実は生きていたキャラ」は誰だろうか?

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