スタジオジブリ作品には、たくましく男らしいキャラや繊細で優しいキャラなど、魅力的な男性が多く登場する。彼らから学ぶことは多く、とくに女性を惹きつける恋愛テクニックは現実でも参考にしやすいのではないだろうか。
言葉や行動で登場する女性たちを魅了する彼ら。今回はジブリの男性から学べる恋愛テクニックを紹介していこう。
■優しく心と胃袋を満たす『千と千尋の神隠し』ハク
ジブリキャラのなかでも人気を博している『千と千尋の神隠し』に登場するハク。彼が作中で見せた行動から、学べる恋愛テクニックがあった。
突然異世界に迷い込んでしまった主人公の荻野千尋は、生きていくために湯婆婆という魔女が経営する油屋で働くことになる。人間というだけで珍しがられる世界で、千尋は冷たくあしらわれるばかり。慣れない油屋での仕事に疲弊し、眠れない夜を過ごしていた。
そこへ忍び込んでやってきたのがハクだった。彼は千尋に「両親に会わせてあげる」と声をかけ、外へ誘い出す。そこでハクが千尋に差し出したのは、手作りのおにぎりだった。「千尋の元気が出るようにまじないをかけて作ったんだ」と優しく声をかけるハクに、張り詰めていた千尋の心は和らぎ、大粒の涙を流しながらおにぎりを頬張るのだ。
ここで学べるのが「落ち込んだときに優しく心と胃袋を満たす」という恋愛テクニック。人間は空腹になるとネガティブなことを考えがちだ。「腹が減っては戦ができぬ」なんてことわざがあるが、人にとって食事は大きな活力になる。
ハクは思わぬ試練が次々と起こって追い込まれていた千尋の心を察し、気持ちを込めた手作りのおにぎりを差し入れたのだろう。これにより千尋は身も心も満たされ、精神的に持ち直すことができたのだ。
現実世界で“手作りのおにぎり”はハードルが高いかもしれないが、「落ち込んでいるときに胃袋をつかむ」のは、意中の相手を振り向かせる有効な手段だと思う。
■どんなに待たされても怒らない『魔女の宅急便』トンボ
『魔女の宅急便』に登場するトンボは、イマドキの男の子。たくさんの友人に囲まれて青春を謳歌する彼だが、実はトンボから学べる恋愛テクニックもある。
街で魔女のキキを見かけたトンボは彼女に興味を持ち、声をかけるようになる。ある日、トンボは自分が所属する飛行クラブのパーティーにキキを誘った。知り合いがいないキキは誘いを喜んだものの、当日に仕事が入ってしまう。結局、彼女は雨に降られるなどトラブル続きで待ち合わせ時間に間に合うことができず、さらに、その後体調を崩して寝込んでしまう。
彼女が回復したあと、トンボにパーティーへ行けなかったことを謝るシーンがあるのだが、そこでトンボはキキに怒るどころか「ううん。君こそ雨のなか大変だったね」と、優しく声をかけるのだ。
実は、トンボ自身もキキのことを雨のなか長時間待ち続けていたのだが、彼はそのことにいっさい触れることなくキキを気遣う優しさだけを見せた。理由はともあれ、要は連絡なしでドタキャンされても怒らなかったということだ。
彼はこの包容力で、初めは自分にまったく興味がなかったキキをしっかりと振り向かせることに成功している。いつでもポジティブなトンボに学べる恋愛テクニックは多いだろう。