■ザクレロに対抗してＢパーツと合体「ガンダムＭＡモード」
この機体は『機動戦士ガンダム』３２話に登場したジオン軍のモビルアーマー「ザクレロ」の高い機動力に対抗するため、主人公アムロ・レイの考案により、ガンダムの上半身と「Ｇファイター」の後部Ｂパーツを組み合わせたものである。
ザクレロは一見するとふざけた風貌をしているが、性能は非常に高く、ガンタンクとガンダム２機を相手に善戦。ガンタンクの胸部をヒート・ナタ（資料によっては大型ヒート・クロー）で破壊すると、続くガンダムも拡散メガ粒子砲やミサイルで攻撃。ガンダムは間一髪で避けることに成功したが、ザクレロのスピードは凄まじく、ガンダムは肘部分にヒート・ナタを受けて破損してしまう。
ＭＡモードであるガンダムがかろうじてザクレロのスピードについていくことができたため、最後はアムロに動きを先読みされ、ザクレロは宇宙の塵となったのだった。
とはいえ、この機体は急造のためにとにかく不格好で、ザクレロに搭乗していたジオン軍の曹長デミトリーからも「ＭＡの出来損ない」と揶揄される始末。対ザクレロ戦でのみ登場したガンダムＭＡモードだが、そのザクレロは残念ながら劇場版には登場していないため、ＴＶアニメ版のみで見られるレア度の高い機体でもある。
■ザクⅡ＋マゼラ・アタック、ズゴック＋大量兵器コンテナも
上に紹介したもの以外にも、『機動戦士ガンダム 第０８ＭＳ小隊』に登場するモビルアーマー「アプサラス」は巨大なボウルを逆さまにしたような形状の機体に、ザク頭を取り付けた禍々しい姿をしている。
さらには、ザクⅡの上半身にマゼラ・アタックの車体部がドッキングした「ザクタンク」、大量兵器コンテナにズゴックの上半身がくっついた「ゼーゴック」なる風変わりな機体もガンダム世界には存在する。
カッコ良くて魅力的なものが多いガンダムのモビルスーツの中で、物語や設定の都合上、何かと合体してヘンテコな姿となってしまった“異形”の機体たち。遊び心に満ちたその見た目も含め、機体のバリエーションの豊富さもファンの心をつかむ魅力の一つとなっているのだろう。
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