■大剣だけでは勝てない! 強靭な精神力が必要な狂戦士の甲冑『ベルセルク』

『ヤングアニマル』(白泉社)で1989年(当時は月刊アニマルハウス)から連載開始されたのが、故三浦建太郎さんによる『ベルセルク』。2021年に三浦氏が急逝したことを受け、2022年より親友の森恒二氏と三浦氏の弟子で連載が再開されている、長年大ヒットを続けるダークファンタジーバトル漫画だ。

 主人公・ガッツは鍛え抜いた肉体と大きな剣を武器に、使徒と呼ばれるさまざまな怪物たちと激闘を繰り広げていく。

 一般人では到底敵わないような怪物たちだが、ガッツは基本的に生身の肉体でなぎ倒していく。しかもバトル漫画に登場する正義の志を持つのではなく、激しい憎悪のみで戦っているからすさまじい。聖矢が聞いたらビックリするだろう。

 そんなガッツでも剣だけでは使徒に勝てないことが多々ある。そこで強力な防具となるのが「狂戦士の甲冑」だ。この甲冑は超人的な力を引き出してくれるものの、心身に異常をきたすほどの負荷がかかり、着る者の精神状態や肉体を蝕んでいくこととなる。

 もともと過去の出来事がトラウマとなって精神状態が安定していないガッツだけに、この甲冑を使用することでまさに“狂戦士”となっていく。しかも、それを喜んでいるようにも見えるから怖い。

 ただ、使徒はもちろん、伝説の怪物といえるゾッドや終生のライバルでもあるグリフィスに勝つには、この「狂戦士の甲冑」を着こなす必要があるのだろう。生まれたときから不幸な生い立ちを背負っているガッツだが、今後もこのバトルスーツを着こなし、なんとか勝利してほしいところだ。

 

「一度は着てみたい」とワクワクさせてくれるバトルスーツの数々。武器に光が当たり過ぎるのが漫画やゲームの定番ともいえるのだが、これらの作品は防具にも着目しているのが見どころのひとつでもある。

 しかも、防具が秘めているパワーで攻撃力を増しているから手放せないのだ。人知を超えた存在との闘いにおいて、バトルスーツも重要なアイテムといえるだろう。

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