『進撃の巨人』『吸血鬼すぐ死ぬ』『もやしもん』でもあった!コミックス派の密かな楽しみ? 人気漫画の「ウソ次回予告」とはの画像
講談社コミックス『進撃の巨人』第2巻(講談社)

 連載中の大人気漫画を、雑誌の発売日に誰よりも早く読む行為は漫画好きの人にとってはかけがえのない喜びだ。一方の“コミックス派”には、それまでのストーリーを一気に読めるというメリットがあるが、それ以外にも楽しみがある。

 それはカバー裏に描かれた作者コメントや、本誌連載時にはなかったコミックスでの加筆修正、そして巻末に描かれる「次巻の予告」もそのひとつだろう。

 通常であれば、次巻から登場するキャラクターの絵や、先に待つ展開についての煽り文が描かれるところだが、中には「嘘の予告」を書くことで読者を楽しませる粋な作者もいる。

■「俺たちの戦いはこれからだ!!!」

 嘘予告と聞いて最も有名なのが、諫山創氏による『進撃の巨人』ではないだろうか。同作にはほぼ全巻にわたって嘘の予告が描かれている。

 たとえば、嘘予告が始まったコミックス第2巻では、「俺たちの戦いはこれからだ!!!」と、2巻にしてまさかの打ち切りを予感させる嘘予告が掲載された。もちろん次巻以降も物語は続く。

 また第8巻の「特に理由のない暴力がライナーを襲う!」は、突然ライナーがサシャから平手打ちとヒジ打ちを受けるというもの。「特に理由のない〜」というフレーズはこれ以降、ネット上でも流行した。

 ほか、ミカサがアイドルやギャルになったり、実は物語が全部夢オチでエレンが現代の日本に生きる少年というものだったり、嘘予告の仕掛けもさまざま。また、第21巻から最終巻の第34巻までは調査兵団104期の面々がアメリカの学校のようなスクールカーストの世界にいる設定のパラレルワールド「進撃のスクールカースト」が連載された。

 とはいえ、この間もずっと本編では巨人をめぐるし烈なバトルが繰り広げられていたわけで、そのギャップに癒された読者も多いはず。

 なおこの嘘予告自体が人気を集め、のちにOVAでいくつかが映像化を果たしている。

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