漫画やアニメのなかでは、さまざまな理由からキャラクターが「変装」し、己の素性を隠して“まったくの別人”として振る舞う展開がよくある。しかし、読者や視聴者からすると「なんでそれでバレないの？」と思わず突っ込みを入れたくなるような、あまりにもバレバレな変装姿を披露するキャラクターも多々存在する。
今回はそんな、バレそうでなぜかバレない、不思議な変装キャラクターたちについて見ていこう。
※以下には、『機動戦士Ｚガンダム』『ポケットモンスター』『ゴルゴ１３』の一部内容が含まれています。ストーリーを解説するのが本記事の主目的ではありませんが、気になる方はご注意ください。
■金髪に赤い服に独特の声…正体は期待通りのあの人！『機動戦士Ｚガンダム』クワトロ・バジーナ
アニメ『機動戦士ガンダム』シリーズといえば、ロボットアニメの金字塔ともいえる作品だが、そんなガンダムシリーズのなかでも『機動戦士Ζガンダム』に登場するクワトロ・バジーナこそ、登場当初からファンにすぐさま正体を予測されていた変装キャラクターである。
「地球連邦軍大尉」というポジションで登場するクワトロは、サングラスで目を隠し、艶やかな金髪と赤い服を身にまとった男性なのだが、前作である『機動戦士ガンダム』を見ていた視聴者は、すぐさま彼の正体に辿り着いてしまったことだろう。
そう。クワトロは前作にて、主人公・アムロと激闘を繰り広げた宿敵・シャア・アズナブルが偽名を使い、変装していた姿だったのである。もともと「赤い彗星」と呼ばれていた彼が、そのイメージカラーを捨てることなく面影だらけの姿で立ち振る舞っている姿を見て、思わず「なぜバレないのだろう」と思ってしまったものだ。さらに、声優・池田秀一が同じということもあり、魅惑的な独特のあの声も一緒……と、とにかく勘付く要素が満載なのである。
一方でかつてのシャアを良く知る面々には、やはり劇中でその正体を感づかれており、主人公・カミーユからも指摘されていた。どこかクワトロ自身もかつてのシャアとしての自分を捨てきれずにいた、なんとも複雑な背景を持つ変装キャラクターだ。
■レパートリーは多彩だがどうしてもニャースに無理がある？『ポケットモンスター』ロケット団
アニメ『ポケットモンスター』では、主人公・サトシの相棒であるピカチュウに目をつけた悪役「ロケット団」の面々が登場する。コジロウ、ムサシ、そして喋る“ばけねこポケモン”のニャースという奇抜な取り合わせの三人は、サトシらを欺くため、劇中で実に多彩な変装シーンを見せてくれる。
看護師、医者、マジシャン、受験生、弁当売りとそのレパートリーは多種多様で、なかにはコジロウが女装してコギャルやバレリーナの姿を見せたことも……。見た目はどれもバレバレなのだが、一方でそれこそ三人組の見どころでもあり、次はどんな格好で登場するのか……？と、視聴者が楽しみにしている部分でもあると思う。
コジロウ、ムサシの変装クオリティが回を重ねるごとに向上していく一方で、どうしてもニャースの変装だけは「ポケモンのニャース」である部分を隠しきれず、とくにポケモン役をしていながら喋ってしまい正体を見破られることも……。
そんな毎回バレバレな変装姿を披露する愛すべき「ロケット団」。作品の“お約束”として愛され続けている彼らは、『ポケモン』内でも実に人気の高い三人組と言えるだろう。
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