■『ドラえもん』骨川スネ夫と『呪術廻戦』パンダの関智一

 声優の関智一氏は、『機動武闘伝Gガンダム』の主人公「ドモン・カッシュ」や『犬夜叉』の「瑪瑙丸」、『鬼滅の刃』の風柱「不死川実弥」など、数々の有名アニメで幅広い年齢の主要キャラクターを演じてきた。ヒーロー役を演じることも多い彼だが、意外な出演となったのが『ドラえもん』の「骨川スネ夫」だろう。

『ドラえもん』は1973年に初のアニメ化を果たし、現在にいたるまで世代を問わず愛される言わずと知れた国民的名作アニメだ。2005年の25周年を機に大幅にリニューアルされたが、その際、ドラえもん役を務めた大山のぶ代氏をはじめ主要キャストの声優陣も一新されることとなった。

 このとき骨川スネ夫役に抜擢されたのが関氏だ。スネ夫といえばお金持ちのおぼっちゃまで、ジャイアンの手下のようなどこか憎めないキャラクターでもある。関氏は普段のイケメンキャラからは想像もつかない演技を見せており、まさか彼がスネ夫の声優をしているとは知らない人も多いのではないだろうか。

 その一方で、関氏は『呪術廻戦』の東京都立呪術高等専門学校の2年生「パンダ」も担当している。パンダはその名の通りパンダの姿をしているが、正体は同校の学長・夜蛾正道が作った突然変異呪骸。

 見た目は可愛らしいが、実は頼り甲斐のある男前なキャラクターのパンダに関氏の演じる渋い声はピッタリで、彼のイメージからはギャップのあるキャラクターでもある。

 スネ夫の声とパンダの声を聴き比べてみるととても同じ人間の声だとは思えず、あらためて声優・関氏の凄さを感じるだろう。

 

 ギャップがあるキャラクターを演じている声優を紹介してきたが、ここに書ききれない素晴らしい声優が世の中にはたくさんいる。日本のアニメ市場は世界的にも注目されているが、そんな日本のアニメを支えているのが優れた声優たちでもあると思う。

 今一度キャラクターを演じている声優に注目して、同一声優が演じるギャップのあるキャラクターを探してみてはいかがだろうか。

  1. 1
  2. 2