『プリキュア』に歴史あり!CGダンスに全人類プリキュアに主人公の出産…「長寿シリーズ」異例づくしの挑戦の画像
『HUGっと!プリキュア』(C)ABC-A・東映アニメーション

 2004年から放送が続いている『プリキュア』シリーズ。同シリーズが長きにわたってここまで愛されている理由は何か。イチ視聴者の目線で考えると、ひとつは各シリーズを通して行われる“新しいことへの試み”が魅力を放っているからだろう。

 今では当たり前になっている『プリキュア』の中での常識も、当時は斬新なものだった。その代表例としてあげられるのが、エンディング曲のダンス。現在『プリキュア』シリーズのエンディングといえばプリキュアたちが音楽に合わせてCGでダンスをするのがお約束。しかしこれも最初期のシリーズからあるものではなかった。

『プリキュア』において初めて3DCGダンスが採用されたのは2009年の『フレッシュプリキュア!』前期ED「You make me happy!」でのこと。同作はダンスやファッションをテーマにしているので、CGのダンスもコンセプトにぴったりだった。

 また前年までは同じキャラクター・世界観のシリーズが2年にわたって描かれていたが、『フレッシュ』からは原則として1年ごとにストーリーやキャラを刷新し、それぞれが独立した作品として制作されるようになった。

 そして『プリキュア』といえば、敵キャラクターが改心してプリキュアになるという展開が珍しくない。これまでに東せつな(キュアパッション)、黒川エレン(キュアビート)、紅城トワ(キュアスカーレット)、ルールー・アムール(キュアアムール)、菓彩あまね(キュアフィナーレ)の5人が敵幹部からプリキュアへと華麗な転身を遂げた。

 こちらも初めては『フレッシュプリキュア!』の東せつなで、当時大きな衝撃を視聴者に与えた。あらためて、『フレッシュ』が意欲作だったことが分かる。

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