■爆弾以外の使い道なら便利かも「次元爆弾」

『ドラえもん』の世界では、「地球はかいばくだん」や「銀河はかいばくだん」といった高威力の爆弾がなぜか市販されている。そこまでいかずとも「空気砲」や「原子核破壊砲」など、未来ではかなり強力な武器も購入できるようだ。

 ドラえもんやドラミちゃん、セワシの様子から、未来は平和なことが推測できるのだが、こういった強力な武器を一般人が使用できること自体、そもそも問題がある。
『ザ・ドラえもんズ スペシャル』第6巻で使用された「次元爆弾」もそのなかの一つで、起爆すると次元をゆがませ、その爆発の中心から周囲一定範囲を時空間ごと宇宙空間にワープさせることができるという、抜群に威力が高い道具だ。

「地球はかいばくだん」は物理的な爆発なので「ひらりマント」やシェルター系のひみつ道具で防げる可能性があるが、次元爆弾は空間ごと切り取って宇宙へ飛ばしてしまうので、多くのひみつ道具が無力となる可能性がある。バトルアニメやロボットアニメ顔負けの強力な爆弾といって良いだろう。

「地球はかいばくだん」に比べると影響範囲は小さいので使い道がありそうに思えるが、一般人にとってはオーバースペックである。余程のことがない限りは「スモールライト」や「タイムふろしき」で十分対応できると思われるので、使い道は微妙なところだ。

 現実世界であれば衛星を打ち上げたりなど、爆弾以外の使い道で使用するほうが便利かもしれない。

 

 紹介した3つの秘密道具は、どれも使い方次第では便利になり得る道具だ。一見、使い道がなさそうな“傘をさすと内側にだけ雨が降る”「さすと雨がふるかさ」も、作中、のび太が無人島での水源として利用するといった有効活用をしている。“どんな道具も使い手次第”というのが、藤子・F・不二雄氏からのメッセージなのかもしれない。

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