大きな戦争をテーマに描いた『機動戦士ガンダム』シリーズの主人公は、もともと民間人であるケースが多く、成り行きでパイロットになり大きな活躍をみせていく。冷静に見ると「なんでそんな簡単に操縦できるの?」といった部分もあるが、彼らはやはり運命に導かれてMS(モビルスーツ)に選ばれたようで、序盤の初搭乗シーンには否が応でも胸が高まってしまうもの。
そこで今回は、各主人公が初めてMSに乗ったシーンを振り返り、それぞれの天才性を振り返りたい。なお、もともと訓練を受けていたであろう軍人キャラクターは省略しているので、ご了承いただきたい。
■初期ガンダムの天才パイロットたち
やはりまず最初は、アムロ・レイが外せない。過去に当サイト『ふたまん+』が行った「最強だと思うニュータイプパイロットは?」というアンケート調査では、アムロが圧倒的な1位を獲得。この結果の通り、宇宙世紀のガンダムシリーズのパイロットの中でアムロが頭一つ抜けた存在であるというのは過言ではないだろう。実際に、彼の天才性は第1話からあらわれており、アムロはマニュアルをパラパラとめくっただけでガンダムを操り、その場でザクIIを2機撃墜した。しかも、マニピュレーターで相手頭部のエネルギーパイプを掴んで引きちぎるという繊細な動きまで見せている。
父親が科学者で、小さい頃からメカやコンピュータに慣れ親しんで育っていたとはいえ、いざ実機を前にしたときの理解度といい度胸といい、人並外れていると言わざるを得ない。
稼働したばかりでガンダムに搭載されている教育型コンピュータにデータが蓄積されていないことから、AIによるアシストを受けないでこの戦果。そもそもMS自体がまだ浸透していない時代なので、操縦ノウハウも出回っていないはず。それを考慮すると、アムロの天才ぶりにあたらめて震えてしまう初搭乗シーンだった。