ガンダムシリーズで物議を醸した“怖すぎるお姉さま”3選…ニナ・パープルトンには女性不信に陥るファンもの画像
DVD「機動戦士ガンダム 0083 STARDUST MEMORY vol.1」

 10月より放送中のアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は、テレビシリーズ初となる女性主人公ということで話題を集めているが、主人公ではなくとも、ガンダム作品にはこれまで多くの女性キャラが登場し、数々のドラマを作ってきた。

 アムロとララァ、シャアの三角関係、カミーユとフォウの哀しい恋など、女性キャラとは切っても切れないのがガンダムの世界観であり、魅力ともなっている。今回はそんなガンダムシリーズに登場する女性キャラの中でも、ファンの間で物議を醸した「怖すぎるお姉さまたち」を紹介していく。

 

※以下には、『機動戦士ガンダム』作品の一部内容が含まれています。ストーリーを解説するのが本記事の主目的ではありませんが、気になる方はご注意ください。

 

■兄弟を容赦なく殺害したキシリア・ザビ

『機動戦士ガンダム』に登場するザビ家の長女キシリア・ザビは、政治のためならどんなに卑劣なこともやってのける冷酷なキャラだ。第18話「灼熱のアッザム・リーダー」では、ガンダムの強襲にあったジオンの鉱山基地を機密保持のために残存する兵士ごと爆破した。

 命令されたマ・クベは「しかし、あそこにはまだ兵士どもがおりますが……」と躊躇したが、「構いません。何よりも国家機密が優先します」と冷徹に言い放つのだから背筋が寒くなる。

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、後のシャアとなるキャスバル・レム・ダイクンの乗る民間機を、キャスバル殺害目的で民間人ごと爆破。「凡庸な子としてテキサスで朽ちる気になれば生かしておいてあげたのに」と、自身の政治活動の邪魔になる者には一切の容赦をしない姿勢を見せた。

 同作ではザビ家の次男サスロ・ザビの暗殺に関与していたとの設定があるほか、『機動戦士ガンダム』第42話「宇宙要塞ア・バオア・クー」においては、兄であるザビ家長男ギレン・ザビを射殺するなど自身の兄弟を2人も殺害している。

 そんなキシリアだが、最後はザビ家への復讐に動くシャア・アズナブルにバズーカで首を吹き飛ばされ絶命。壮絶な最期を迎えた。

■視聴者を盛大に裏切ったニナ・パープルトン

『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』のヒロインであるニナ・パープルトンも、ガンダムファンを大いにざわつかせた女性キャラの一人だろう。

 彼女はアナハイム・エレクトロニクス社の社員で、強襲揚陸艦アルビオンにガンダムのシステムエンジニアとして搭乗しているが、第2話「終わりなき追撃」でガンダム試作1号機が戦闘で劣勢に立たされると「いやー! 私のガンダムがー!」と悲鳴を上げる。悪戦苦闘するパイロットよりも、自分が担当するガンダムのほうを心配するのだ。

 そんなニナだが、主人公コウ・ウラキと次第に惹かれ合っていく。視聴者も2人の恋の行方にドキドキを覚えずにはいられなかった。しかし、クライマックスを迎えた最終話で“衝撃の出来事”が起こった。ニナが視聴者すべてを裏切る驚きの行動に出たのは、ガンダムファンの間ではあまりに有名な話ではないだろうか。

 コウと幾度も戦ったデラーズ・フリートの宿敵アナベル・ガトーは、実はニナの元恋人だった。それだけでも驚きだが、コウとガトーが白兵戦で対峙した際、ニナはあろうことか元彼氏のガトーをかばって、コウに銃口を向けたのである。

 ガトーと一緒に姿を消すニナにコウは悲痛な叫び声を上げていたが、叫びたいのは視聴者も同じだったろう。この絶望的な展開に、ニナを“ガンダムシリーズ屈指の怖い女”とみなす向きも少なくない。

 ちなみに、小説版『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』を読むと、ニナは、“コウが無抵抗のガトーを射殺すれば罪悪感に悩まされるため、ガトーを選ぶような行動を取った”という内容の設定がある。だとしても、あの時のコウの心中たるや、察するに余りあるというものだ。

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