『銀魂』に『ひぐらし』…思わず涙腺がゆるんだ“特殊ED”3選 「やばい!」「泣ける」の声もの画像
角川コミックス・エース『ひぐらしのなく頃に 業』第1巻(KADOKAWA)

 2022年10月10日に、ファン待望であった『BLEACH(ブリーチ)』の最終章がアニメ化された。

 10年ぶりとなったアニメ初回のエンディングでは、キタニタツヤが歌う「Rapport」が起用され、過去の『BLEACH』の総集編のような仕上がりになっていた。エンディングに登場した“破面のウルキオラ”はツイッターのトレンド入りをするなど、“泣かせ”にかかった演出に歓喜したファンは多いようだ。

 このように、アニメにはファンを喜ばせてくれる”特殊ED”がたびたび登場する。サプライズプレゼントのようなニクい演出は、作品の余韻をより深くするものだろう。そこで今回は「思わず泣けた特殊エンディング」を、厳選して3つご紹介したい。

■『銀魂』“かぶき町四天王編”の最後を飾るにふさわしい「サムライハート」

 空知英秋氏により『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載された『銀魂』。アニメは2006年から2018年まで放送されていた。

 どのシリーズでも漫画『銀魂』の雰囲気を壊さず、魅力的に見せてくれる制作スタッフ。とくに”かぶき町四天王編”は、彼らの”銀魂愛”が炸裂していたシリーズなのではないかと個人的に思う。

 かぶき町四天王編は、主人公・坂田銀時の理解者であったお登勢と、お登勢の昔馴染みでヤクザの泥水次郎長がメインの話だ。江戸を舞台とした作品なだけに、任侠映画さながらの戦闘シーンやセリフ回しが印象的な長編だった。

 このかぶき町四天王編でエンディング曲として起用されていたのが、SPYAIRの「サムライハート」。軽快なロック調でありながら孤独と戦う心境を歌い上げた歌詞は、『銀魂』の世界観とも相まって人気を博した。

 最終回を迎え、この『サムライハート』は特殊EDとしても起用された。次第に楽曲の音量が小さくなり、映像ではかぶき町を離れる椿平子の姿……そして、続くアニメのなかでは椿の前に現れた次郎長が「お控えなすって」と話しかけるのだ。

 このセリフだけでも泣けるのだが、さらに親子で抱きしめ合ったところで再度フェードインしてくる『サムライハート』。「泣ける」「ニクい演出」「ここでサムライハートはやばい!!」の声が相次いだ。

 家族愛をテーマにした長編なだけに「Some Like It Hot!!」と終わるエンディングは、『銀魂』ファンの心に忘れられない感動を与えてくれたに違いない。

■13年ぶりのアニメ化『ひぐらしのなく頃に 業』で流れたのは、まさかのあの名曲だった

 2002年に発売された竜騎士07氏の同人サークル「07th Expansion」が制作したサウンドノベルゲーム『ひぐらしのなく頃に』は、当時ホラーミステリー界隈をにぎわせていた。あまりの好評ぶりに、のちに漫画化やアニメ化もされ、日本だけではなく世界でも名を馳せた作品である。

 本作は、昭和58年、人口2000人にも満たない閉鎖的な日本の村を舞台に、”オヤシロ様の祟り”と称した惨劇が描かれている。グロテスクな表現や人を追い込む心理的な表現、狂気的なキャラクターの豹変ぶりはまさしく”ホラー”だ。登場人物の見た目は可愛らしいのだが、裏に潜んだ闇が非常に印象深く、ただのアニメと思って見るととんでもない衝撃を受けるだろう。

 アニメ化の際には豪華声優陣が演じて話題となった本作だが、さらに彩りを加えたのが、初期オープニング曲であった島みやえい子が歌う「ひぐらしのなく頃に」だ。ボイスエフェクトを多用したサウンド、作品の世界観に合った不安感を煽るような歌詞、和ホラーの曲調は同作品を代表する曲となった。

 そして、この曲が特殊EDとして起用されたのが、『ひぐらしのなく頃に 業』の第1話だ。地上波で放送されるのは、なんと13年ぶりとなったこの回。期待を胸にアニメを見たファンを待っていたのは、初期オープニング曲であった懐かしのこの曲だったのだ。

 本作を象徴するような名オープニングを再アニメ化のエンディングで流すという、制作スタッフの計らいには感嘆の息を漏らすしかなかった。

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