■色気で男を手玉に取る美人刑事『シティーハンター』野上冴子
『週刊少年ジャンプ』で人気を博した北条司氏の『シティーハンター』。ヒロインの槇村香も人気を博していたが、“警視庁の女狐”とも呼ばれる野上冴子に恋をした人も多いだろう。
冴子は脇役ながらも妖艶さと美貌を併せ持つキャラで、近くにいたらドキドキすること間違いなしの存在。主人公・冴羽 獠は冴子に“もっこりの貸し”をなんとか回収しようとするが、いつもはぐらかされてしまうばかりか、むしろ色気にやられて毎回手玉に取られている。
また、彼女は警視総監の娘でエリート刑事ながらもシティーハンターに味方をし、ときに太ももに巻き付けたナイフを投げて悪人を成敗するという大胆不敵さも魅力だ。
露出の多いセクシーなドレスをサラリと着こなしたり、顔を近づけて会話をする仕草も多く見られ、これには獠でなくともクラクラしてしまうのではないだろうか。
■ミステリアスな美少女はツンデレの象徴!『きまぐれオレンジ☆ロード』鮎川まどか
『週刊少年ジャンプ』で1980年代に人気となった、まつもと泉氏による『きまぐれオレンジ☆ロード』。本作では主人公・春日恭介をめぐる微妙な三角関係にハラハラさせながらも面白く読んだものだ。
ヒロイン・鮎川まどかは、中学生ながら初登場時はタバコを吸っているという不良設定。ただ、頭脳明晰で容姿端麗、運動神経抜群と何をしても完璧な美少女で、恭介と出会ってからは徐々に不良さは抜けていき、当時は言葉としてなかった「ツンデレ」の象徴ともいえるだろう。そして、もう一人のヒロインである檜山ひかるとの三角関係に一人悩む姿が切なかったものだ。
まどか派とひかる派に分かれるほど人気の高い二人だが、筆者はやはりまどか派だった。とはいえ、天真爛漫なひかるも可愛すぎる。いや、どちらかを選ぶなんてできない! 優柔不断な恭介の気持ちが分かる気がするぞ……って、男とはダメな生き物だ……。
漫画に登場する魅力的な“お姉さん系キャラ”は、物語をより一層楽しませてくれる存在だ。少年時代に受けた衝撃はなかなか忘れられないものであり、恋をしても驚くことではない。
大人になって読み返してみると、その当時は何も思わなかったお姉さん系キャラの表情や仕草が深く意味を成していることに気付くことも。この機会に、密かに恋をしたキャラの作品を振り返ってみて はいかがだろうか。