『MASTERキートン』に『ファブル』 役に立つか不明でも…? 漫画から学んだ「生きるサバイバル」術の画像
ビッグコミックススペシャル『MASTERキートン』第1巻(小学館)

 漫画にはいろんな状況に応じたサバイバル技術が登場することがある。それは登場人物が、極限状態でどうにか生き残らなくてはならないからだ。そんなときに主人公たちは知識を活かして最悪の状況を乗り越えている。知っているのと知らないのとでは大違い……でも、実際に日常で役に立つのかは分からない。そんな漫画で学べるサバイバル技術をいくつか紹介していきたいと思う。

■『MASTERキートン』から、砂漠で水を作り出すワザ

 まずは砂漠で水を作り出す方法から紹介していきたい。これは浦沢直樹氏、勝鹿北星氏、長崎尚志氏による漫画『MASTERキートン』の「砂漠のカーリマン」というエピソードに描かれたサバイバル術。

 主人公の平賀=キートン・太一はこのエピソードで、発掘現場でのいざこざに巻き込まれて、砂漠に発掘隊メンバーとともに置き去りにされてしまう。置き去りにされた場所から近くの街までは60キロほど離れているが、日が上った砂漠では人間はたったの数時間で死んでしまう。しかも持ち物は全て奪われ、飲水などは無い。

 そんな最悪の状況を打破したのがキートンの生きる知恵。キートンはポケットに入れてあった2枚のビニール袋を使うことで、砂漠で水を作り出すことに成功した。その方法は、砂漠に穴を掘って底に1枚のビニールを敷き、穴の上にもう1枚のビニールを覆い、中心に小石を乗せて置くという単純なものである。

「今から小便は、このビニールをどけて、穴の周りにしてください」。キートンからそう促されたメンバーは、誰もがそんなことで水を作り出せるの? と疑っていた。しかし、時間が経つと穴の中に敷いていたビニールの中に水が溜まっていたのだ。

 これは、地中にある水蒸気を利用して水を集める天然蒸留である。これによって、キートンたちはどうにか生き残ることができたのだが、もしも万が一砂漠に置き去りにされるといった状況に陥ったら彼の行動を思い出したい。

  1. 1
  2. 2
  3. 3