■いよいよスタートした『チェンソーマン』

 そして、10月11日火曜日からは待望の『チェンソーマン』がスタートした。

 藤本タツキ氏の原作漫画のグロテスクさからアニメ化できないのでは? と言われていたが、MAPPAが手掛ける圧倒的なクオリティのティザーPV公開時の段階からファンの期待は高まっており、本編ではそれを上回る圧倒的なクオリティを見せつけた。

 一つ一つの描写が細かく、また藤本氏が無類の映画好きとしられていることから、映画ネタも随所にちりばめられている。オープニングから細かい部分に映画オマージュが配置されており、SNSでは1話放送後すぐに『パルプ・フィクション』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』『女優霊』といった元ネタ探しが話題を集めた。

 また今回のアニメは各回ED楽曲が違うという異例の取り組みも注目されている。今期の覇権アニメ待ったなしの状態だろう。

 週の真ん中水曜日は学園恋愛ものが豊富な曜日となりそうだ。まずは定番学園ハーレムものの『恋愛プロップス』は、平凡な高校生が5人の女性を相手取り、ドキドキしたりキュンキュンしたりの青春ストーリー。

 さらに転生ものだし学園ものだけどイレギュラー感満載なのが『ある朝ダミーヘッドマイクになっていた俺クンの人生』。あるときトラックにはねられて、気づいたらダミーヘッドマイクに転生して「ASMR部」でかわいい女子高校生たちに挟まれてしまうというシチュエーションだ。

 今流行りの「ASMR」をテーマとした同作。アニメとして両耳からセリフで聞くとやや効果半減ではあるのだが、番組と連動して、キャラクターたちのささやきボイスや耳かきASMRコンテンツを別途購入することが可能というのも珍しい試み。アニメはサブコンテンツとして、しっかり俺クンを通してASMRを楽しんでもらいたい。

■10月3週目は『うる星』もスタート

 そして木曜日は今年に入ってから老若男女問わずに常に話題に上がっていた『うる星やつら』がとうとうスタートを切った。

 OPは現代カルチャーをふんだんに取り入れた今時なポップなものだったが、本編は昭和の時代をそのまま持ってきた内容で、平成後期生まれは触れたことのないであろう日用品なども多く描かれている。スマホなんてまだ影も形もなく、連絡手段は家庭に1台の黒電話のみ。

 新作なのにどこか懐かしく、だからといって完全に古臭くもない絶妙なバランスな令和版『うる星やつら』。

 筆者もなぜラムがあそこまであたるに固執するのか知らなかったが、1話にて二人のなれそめをようやく知ることができた。面堂終太郎やサクラ、ランにレイにおユキに弁天などなど、これから有名なサブキャラが続々登場し続けるので、令和の時代に再び「うる星ブーム」がやってくるのが楽しみでならない。

 3週目にしてほぼほぼ作品が出そろった。この中から推し作品を絞るのか、それとも最後まですべてを見続けていくのか。楽しみ方は無限大。ぜひ、お気に入りの作品を見つけてもらいたい。

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