『HUNTER×HUNTER』ヒソカに『ONE PIECE』バギー…トリッキーな技で相手を翻弄する「厄介すぎる奇術師キャラ」3選の画像
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 漫画やアニメの作中、とりわけ異質な存在感を放つキャラは往々にして人気が高い。なかでも、心理的な技やトリッキーな仕掛けを次々に施し、相手を華麗に翻弄する「奇術師キャラ」は、見応えがある存在だ。そこで今回は、敵にすると厄介な奇術師キャラを3名紹介したい。

■クレバーでクレイジーな戦闘狂『HUNTER×HUNTER』ヒソカ=モロウ

「奇術師キャラ」と聞いて、まっ先にこのキャラが頭に思い浮かぶ人も多いのではないだろうか。そう、冨樫義博氏『HUNTER×HUNTER』に登場するヒソカ=モロウだ。

 ヒソカは非常に好戦的なうえ、強い敵と戦うためには手段を選ばない“戦闘狂”。強い敵と対峙すると性的に興奮してしまう“ド変態”っぷりとは裏腹に、こと戦闘に関しては非常にクレバーな一面を見せる。そのギャップに読者人気も高い。

 ヒソカのトリッキーな戦闘シーンはいくつもあるが、とくに印象的だったのが天空闘技場で行われた「対カストロ戦」だ。

 中盤まではカストロが有利な展開を見せ、ヒソカは片腕まで失ってしまう状況に。しかしその間にもヒソカは自身の念能力の一つ「バンジーガム」でさまざまな罠を仕掛け、最終的に引き寄せたトランプでカストロの全身を突き刺し、勝利する。

 カストロの動揺を誘うための作戦だったのかもしれないが、ヒソカが切断された自分の腕の断面に指を突っ込んでトランプを取り出すさまはまさに狂気の沙汰であり、彼のクレイジーさが如実に描かれたシーンだったと思う。

 それ自体に攻撃性はないヒソカの念能力であるが、だからこそ抜群の戦闘センスの良さが最大限に活かされ、さらに相手を翻弄する話術、念能力を見破る洞察力も相まって、複雑でトリッキーな戦闘シーンが生み出されるのだろう。

■見た目も性格も“道化感”溢れる『ONE PIECE』バギー

 青髪ヘアに真っ赤な鼻を携え、“道化”の異名を持つ『ONE PIECE』のバギーも忘れてはならない奇術師キャラの一人だ。

「バラバラの実」の能力者でもあるバギーは、自身の体をバラバラにして自由自在に操れる能力を持つ。隠し持ったナイフを体のパーツとともに飛ばして相手を切り刻むなど戦闘能力も高いが、やはり彼の持ち味はどんなにバラバラになっても復活できる“防御”にあるだろう。実際、マリンフォード頂上決戦では世界最強の剣士である鷹の目のミホークの斬撃を回避していた。

 また、バギーは奇術師らしく派手好きな性格で、戦闘シーンも非常にぶっ飛んでいるのが特徴だ。代名詞ともいえる「特製バギー玉」は、小さな村程度なら一発で吹き飛ばしてしまうほどの威力を持ち、ここぞというときの切り札として使われた場面もあった。

 コンプレックスである赤鼻をイジられると毎回激怒するギャグ感たっぷりなバギー。作中、ルフィへの復讐を企てるが、あと一歩のところで天候に見放され、あえなく失敗に終わるという残念なシーンも……しかし、それがまた、彼の“道化感”を引き立たせているように思えてならない。

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