■『艦これ』『ジョジョ』でもあった「衝撃の3話」
続いては、ブラウザゲームが原作のアニメ『艦隊これくしょん』(2015年)。かつての艦艇の魂を持つ「艦娘(かんむす)」たちが謎の脅威と戦うストーリーだが、なんと3話で艦娘の1人・駆逐艦の如月が轟沈してしまう。轟沈とは、原作ゲームでは戦死を意味しておりキャラがロストすることだ。
アニメの当該回では敵を倒したと思った矢先、油断したところに爆弾が投下され如月は海の底へとひとり沈んでいってしまった。ゲームのロスト同様、彼女がもう戻ってくることはない。これ以降アニメ『艦これ』では轟沈するキャラはいなかったが、ゲームのプレイヤーからしたらトラウマ級の出来事だったことだろう。
2012年のアニメ『ジョジョの奇妙な冒険』第一部「ファントムブラッド」は9話にギュッとまとめられた作品だが、こちらでも悲劇が3話で起こっている。それは主人公のジョナサン・ジョースターの父親であるジョースター卿がディオの攻撃からジョナサンを守って死んだことだ。
しかしこの回はジョースター卿の暗殺計画がバレたディオが石仮面をかぶり「おれは人間をやめるぞ! ジョジョ──ッ!!」と作中屈指の名セリフを言い、吸血鬼として人間を超える力を手にした印象的な回でもある。『ジョジョ』の世界で100年以上続くジョジョとディオの本当の因縁はここから始まったと言っても過言ではない、胸がアツくなる展開だ。
さまざまなことが起きつつも、3話を転換点にストーリーが面白くなるのもまた事実。少なくとも見たことのないアニメは3話までは油断せず見たほうがいいだろう。ただ、秋アニメではこんな悲劇が起こらないことを祈る。