■ナメック星でも大きく貢献!
ナメック星でのクリリンは、周囲に自分より格上の猛者だらけの状況下で見事に立ち回っている。太陽拳でドドリアの追跡から逃れたり、ベジータに探知されないように戦闘力を0にして移動するなど、直接戦闘を賢く避けたのは見事だ。
そんな中でナメック星の最長老によって潜在能力を大きく引き上げられたクリリンは、この段階の地球人としては最強クラスの戦闘力を得たはず。それでもフリーザに勝てるはずもないが、クリリンらしく随所で好プレーを見せ、最後まで粘り強く味方の援護を続けていた。
そしてフリーザによってクリリンが殺されたとき、その怒りがきっかけで悟空は超サイヤ人へと覚醒。クリリンにとっては不本意なかたちだと思うが、結果的にこれがフリーザ戦における悟空への最大のアシストになったのは疑いようがない。
■18号との出会いと結婚
フリーザ戦の後、ドラゴンボールによって二度目の復活を果たしたクリリンは、人生に大きな転機が訪れる。それが人造人間18号との出会いである。敵として出会った18号のことをクリリンは女性として意識してしまう。
人造人間の動きを止める緊急停止コントローラーを18号に使う絶好のチャンスには、どうしてもスイッチを押せずにクリリン自ら破壊。セル戦の後には、神龍に17号と18号の体内にある爆破装置を取り除いてほしいと願ったほどだ。
そんなクリリンの優しさは18号にしっかり伝わり、数年後に二人は結婚。愛娘のマーロンまで授かっており、美人な妻と3人で幸せな家庭を築いている。
ちなみにブウ編の序盤で久々に天下一武道会に参加したクリリン。大男のプンターが対戦相手に決まると、娘のマーロンが「お父さんとケンカする人、大きくて強そう…だいじょうぶかなあ」と心配する場面がある。
それを聞いていたヤムチャは「おとうさんは世界でいちばん強いんだ!」「地球人の中じゃね…」と言って安心させていた。その後ウーブなども登場するが、少なくともこの時点ではクリリンが地球人最強というのは、仲間のヤムチャも認めるところのようだ。
以上のようにいろいろあったが、クリリンは間違いなく『ドラゴンボール』を盛り上げた立役者の1人だ。つねに物語の中心にいて、最終話までに三度の死を迎えながらもそのたびに復活。地球人では最強と言われるほどの強さまで手に入れた。友人、仲間、家族に恵まれ、多くの読者からも愛されているクリリンは、作中でも屈指の幸せな人生を歩んでいるのは間違いない。