■ドラえもんに頼らないのび太の姿が頼もしい「ドラえもんに休日を!!」
続いて紹介するのは、コミックスの第３５巻に収録された「ドラえもんに休日を!!」というエピソード。この回は先に紹介した「さようなら、ドラえもん」と通じる部分の多い、最終回感のあふれるエピソードだった。
パパの会社が週休二日制になったことをうらやむのび太を横目に、ドラえもんは「ぼくなんて年中無休なんだぞ」と愚痴をこぼす。気の休まるときがないというドラえもんに、のび太は「あすの日曜は、まる一日ドラえもんの休日にしよう」と提案した。
うれしさで舞い上がるドラえもんは、念のために押すとどこからでも駆けつけられる「よびつけブザー」をのび太に預け、仲良しの猫とハイキングに出かけて行った。
それを聞きつけたジャイアンとスネ夫は、何とかブザーを押させようと嫌がらせをするが、のび太はドラえもんのジャマをしないように踏みとどまる。ほかにもいろんなトラブルに巻きこまれ、知らない悪ガキにまでケンカをふっかけられるが、のび太は意地でもドラえもんに迷惑をかけないように自らブザーを破壊した。
そんなのび太の根性に感心したジャイアンとスネ夫が、最後はのび太を助けに行くという感動的なストーリーだった。
このエピソードは、まさに「もしドラえもんがいなくなったらどうなる？」という内容で、ドラえもんが未来に帰ったことを想定したような最終回っぽいストーリーに感じられた。
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