■広範囲無差別攻撃の元医者!ひたすらボコられる
最後は、第5部「黄金の風」でのチョコラータと主人公ジョルノ・ジョバァーナの戦い。チョコラータは元医者でありながら快楽目的で犯罪を重ねる猟奇的殺人者で、そもそも医者になったのも人の死や痛みを感じる姿を間近で見られるからというヤバすぎる理由だ。
彼のスタンド「グリーン・ディ」はカビを広範囲にまき散らす能力を持ち、低い所に降りることで爆発的にカビが繁殖して周囲にいた人たちの肉体が一瞬で崩れ落ちる。さらにその死体からカビが繁殖し続けるという、チョコラータの残忍な性格が反映された生物兵器的な強さをもっていた。
チョコラータ自身の思考も常軌を逸しており、医療技術とカビを活用して自らの体をバラバラにして接合するという人間離れした行動をとる。
作中では、無関係な人間をも巻き込む広範囲、かつ無差別な攻撃にジョルノが激昂。怒りの「無駄無駄」ラッシュが炸裂した。
そのラッシュは、原作漫画でなんと7ページ半。ページをめくってもめくっても殴り続けるジョルノに、当時は衝撃を覚えたものだ。
なおアニメでもこのシーンは忠実に再現されており、約30秒にわたってラッシュが続けられた。このエピソードが描かれた第31話のエンディングでは「無駄無駄原画」とクレジットされており、アクションが得意なアニメーターが特別に6名配置されたという。原作もアニメも圧巻のシーンなので、必見の価値がある。
ラッシュは追い詰められたところに、逆転の一手として繰り広げられることが多い。そして、ラッシュを食らう人物は、大体救いようのないゲスいキャラクターばかり。そんなキャラクターがボコボコにされるのは、やはり気分爽快だ。
第6部「ストーンオーシャン」でも、主人公・空条徐倫がオラオララッシュを繰り広げる。アニメでどのように描かれるのか、最終話まで注目したい。