■妖気漂う手作り弁当…!『地獄先生ぬ〜べ〜』稲葉響子
歴代の名作に登場するヒロインのなかで、ひどい料理下手として知られているキャラが『地獄先生ぬ〜べ〜』の稲葉響子だろう。真倉翔氏が原作、岡野剛氏が作画を手がけている本作は、『週刊少年ジャンプ』にて1993年から6年間連載された。続編を含め、シリーズを通しての単行本累計発行部数は2019年1月の時点で2500万部を突破している。
『地獄先生ぬ〜べ〜』は鬼の手を持つ教師・鵺野鳴介(通称・ぬ〜べ〜)が童守小学校へ赴任し、生徒たちが巻き込まれるオカルト騒動に立ち向かっていくストーリーが主軸になっている。自身の身を投げ打って生徒を守るぬ〜べ〜の姿や、彼を慕って妖怪までもが仲間になっていく展開に加え、少年漫画らしいお色気要素、手に汗握るアクションやギャグ要素が盛り込まれているのも、今なお愛され続ける人気の秘密だろう。
そんな『地獄先生ぬ〜べ〜』のヒロインが、ぬ〜べ〜の生徒である稲葉響子だ。活発な性格と一生懸命な姿が魅力の響子はメインキャラクター・立野広と恋仲で、2人の恋愛模様も作品の見どころの1つとなっていた。
物議を醸したのが、響子が広のために作った手作り弁当。「オオオオオオ…」という禍々しい効果音……妖気漂うその弁当を意を決して口にした広だったが、思わず目が飛び出てしまう味だったようで、そのあと響子に激怒したのは言うまでもない。
可愛いけれど不器用で、料理や裁縫など女の子らしいことが苦手な響子だが、それでも広を想って一生懸命取り組む様子はとても愛らしい。とはいえ、自分が当事者だったら、見た目もイマイチでしかも妖気の漂う食べ物だとしたら、いくら好きな女の子からのプレゼントでも口にするのをためらうかもしれない……。
可愛いけれど料理が下手な女性キャラクターについて紹介してきた。今回挙げた3名の料理の腕は、どれも”命の危険を感じるレベル”の代物。愛情を込めて一生懸命に作っているのに、何をどうしたらそんなものができあがるのかと不思議に思えてしまう。
その一方で、料理下手な女性キャラクターは作中ではいじられ愛される傾向にある。今後も魅力的な料理下手キャラクターが登場するのを楽しみに、作品を読んでみてはいかがだろうか。