■ゲームの面白さに見た目は関係あるのか?
さて、ここまでオンライン版とオフライン版との違いについて話してきましたが、大きな違いである仲間システムはオフライン版ならではの最高要素でした。
やはりオンライン版の共闘していくシステムもそれはそれで面白いのですが、固有の仲間キャラを育てたり、冒険中に話しかけたりするのもドラクエの醍醐味のひとつ。とくに、ダストンには心奪われました。つねに「私は役にたちませんよ~!」とポンコツであることを明るく得意げに話すくせに、そんな言葉とは裏腹に戦闘中は「ぬすむ」「ガラクタハンター」などでアイテム収集役として大活躍。とにかくかわいいやつでした。あんま強くないけど。
こんな技が使えるんだ! というワクワク感や、スキルパネルで覚えさせたい技を見ているだけでも面白いので、主人公以外の仲間キャラに愛着をもつタイプの私のような人はとくに楽しめるのではないでしょうか。
ストーリーは第一章が終わるところまでなので、正直不完全燃焼です。ですが、決して面白くないわけではありません。第二章が2023年に追加される予定なのですが、それまでレベル上げなどのやり込みをして待ってしまうであろうぐらいには、待ち遠しくなるでしょう。それぐらいに熱中できる面白さは保証します。
ただ、一点。私は常々、キャラクターデザインは面白さとは関係ないと言い続けてきました。2Dでも3Dでも、ゲームが面白ければ全く問題ない、と。
そんな私ですら、オフライン版のデフォルメされた頭身には最後まで慣れませんでした。ムービーではカッコよかったキャラクター(主にヒューザ)がなんかかわいらしいフィギュアのような姿で必殺技を放つのは、「ちゃんとした造形で見たかった……!」となりました。
決して技術や容量などが不足していたわけではないでしょう。発売前から「なんだこの頭身は!?」と批判の声もありましたし、そういった声も届いていた中での発売だったと思います。
私は、ネットでのそうした声に「いやいや、面白ければいいでしょう」と当初は思っていたのですが、いざプレイしてみるとシリアスなシーンなどでかわいらしいミニチュアのようなキャラクターたちが話しているのを見て、少し緊張感が薄れることもありました。
そもそも面白いからこそ、その違和感が浮き出てしまったのかも知れません。とにかく最後まで慣れませんでした。そこだけが唯一、残念だったといえるでしょう。