■第2位『巨人の星』より星一徹
第2位には17.5%を集めた『巨人の星』の星一徹がランクイン。
主人公・星飛雄馬の父で野球のスパルタ教育を行う星一徹。飛雄馬に大リーグボール養成ギプスを着用させ日常生活を送らせるなど、子どもに対する扱いも手厳しい。気に入らないとちゃぶ台を返すシーンも、彼を象徴する行為だ。
もともとは巨人軍に在籍していた名選手だったが、自身が叶えられなかった夢を息子に押しつけるようなエゴイズムさには嫌悪感を感じるという声も少なくない。
選んだ人からは「考え方が古臭くてめんどくさいと思う」(38歳・女性)、「子どもの前で怒鳴ったりちゃぶ台をひっくり返したり耐えられそうにない」(28歳・男性)、「あまりにもスパルタで、恐怖すら感じるので」(40歳・男性)、「家庭が安らぎの場所でなくなる」(49歳・女性)というコメントが。
当時も厳しい父親として有名だった星一徹だったが、昭和の時代の教育は、さすがに令和には合わないか。
■第1位『新世紀エヴァンゲリオン』より碇ゲンドウ
そして、20.5%もの得票率を集めて第1位に選ばれたのは、『新世紀エヴァエヴァンゲリオン』の碇ゲンドウだった。
自身の妻である碇ユイにもう一度会いたいからという個人的な理由で人類補完計画を推し進めていたゲンドウ。息子のシンジへの当たりもかなり冷たく、自身が捨てたも同然のシンジを一方的に呼び出しておきながら、事情も説明せず「エヴァに乗らないなら帰れ」と無情な言葉を投げかける。
選んだ人からは「冷酷で自分勝手だから」(27歳・女性)、「子どもに愛がなさそうだから」(36歳・男性)、この父親であったがゆえに過酷な戦いに巻き込まれることになったので」(32歳・男性)、「とてつもなく多くの人を犠牲にしていて、子どものシンジも私欲のために利用されるのでツラすぎると思います」(37歳・女性)という声が寄せられた。彼の行動の数々は、シンジ目線で見たとき、とにかくツラくなってしまう。どこかに親子が仲良くできる世界線があったのではないか、と考え始めるとキリがない。
このほか、7位の『ドラゴンボール』の孫悟空を選んだ人からは「父親がすごすぎるとプレッシャーを感じる」(31歳・男性)という意見もあった。厳しくてもダメ、だらしなくてもダメ、世界を守るほど強くてもダメ、と考えると、理想の父親はかなり少ないかもしれない。