■何気ない動作を見逃さないリゾット!

 最後は第5部に登場するリゾット・ネエロだ。リゾットは暗殺部隊のリーダーで、ボスであるディアボロに反旗を翻した男でもある。ボスに関する情報を集める中で、偶然出会ったのが謎の少年ドッピオで、ただの観光客にしか見えないが実はディアボロの二重人格が表出したもうひとつの姿だった。

 そんなドッピオを見ても、あまりにも普通の少年なので誰も警戒はしないだろう。しかし、リゾットだけはドッピオの全ての動作を注意深く観察していたのだ。「オレはおまえに…近づかない」そう話して一定の距離を保ちながら適当な会話をしていると、何気ない動作でドッピオを敵だと認識する。

 それはドッピオが、遠くにいるナランチャの「エアロ・スミス」の音に反応した動き。スタンドの音が聞こえているということは、すなわちドッピオがスタンド使いであるということ。リゾットは一瞬でそれを見抜き、しかも聞こえていることを彼が隠しているということは敵だと判断し、臨戦体制に入った。誰もが見逃してしまいそうなわずかな動作をリゾットは見落とさなかったのだ。

 これによってリゾットが先手を取りドッピオを追い込むことになるが、ドッピオがディアボロとまでは見抜けなかった。それでも無敵のようなディアボロを単独で追い込んだのは、後にも先にもリゾットだけである。

 スタンド使いとの勝負は力の強さやスピードの速さだけで勝敗が決まるわけではない。場面場面での機転によって展開が大きく変わるので、頭の良さがかなり必要だろう。今回紹介したキャラ以外にも、神機転を効かせたキャラがまだまだいるかもしれない。

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