■コンクリートにも食指が動く?『魔人探偵脳噛ネウロ』桂木弥子

 松井優征氏の『魔人探偵脳噛ネウロ』では、「謎」を喰らう魔人・ネウロと、彼のため探偵役を演じることになってしまった少女・桂木弥子が、数々の事件を解決していく姿が描かれる。

 弥子は一見華奢でかわいい女の子なのだが、実は超がつくほど大食いで食い意地が張っている。『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載されていたときには、毎週掲載される人物紹介に全話異なる好物が紹介されていたほどだ。ちなみに最終話では“口に入れば何でも好き”とまとめられていた。どうやらゲテモノにも抵抗はないらしい……。

 彼女の食欲の旺盛さは、もはや「歩く食欲」と呼ぶべきレベルで、大食いエピソードには事欠かない。具体的にいえば、回転寿司で1レーン分食らいつくし、寿司が回らない状態にしたり、ホテルのバイキングを30分で全メニュー平らげたり……。ちなみに「好きな出前を選べ!!」と言われたときには、26万9000円分の食べ物を注文し、すべて1人で完食した。ふだんはツッコミ役の彼女だが、どうも食が絡むと理性を失うようで、そこに遠慮など微塵も感じさせない。

 食にまつわる迷言もかなり多く、なかでも印象的だったのは「私コンクリートでもバターと醤油で炒めたら食べれると思う」という発言。バターと醤油の組み合わせはたしかに最強だが、いくらなんでもそれは無理だろうとツッコミたくなる。しかし当人はうっとりとした表情を浮かべて発言しており、もしかしたら弥子なら喜んで平らげるかも……と思わされてしまうのが怖すぎる。


 今回はもはや大食いの範疇を超えた、異次元級の食欲を持つキャラクターを3名紹介させていただいた。いずれも呆れるほどの胃袋と早食い能力を持っており、その衝撃シーンの数々には驚くばかりである。もうすぐ食欲の秋、さまざまな作品に登場する食いしん坊キャラクターに注目してみてはいかがだろうか。

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