■新たなガンダムが掘り起こしたハンマー
続いて紹介するのは、ヒゲの異名をもつ∀(ターンエー)ガンダムのハンマー。主人公が乗るガンダムとしては、「初代ガンダム」以来およそ20年ぶりだ。
1999年放送のアニメ『∀ガンダム』はそれまでの『ガンダム』シリーズの集大成的ポジションで、ザクの容姿をもつボルジャーノンや『機動戦士ガンダムZZ』に登場したMS・カプールのようなカプルなど、さまざまなセルフオマージュが見られる作品。ちなみに、本作の兵器は基本的に地中に埋まっているものを掘り起こして使用しているため、それぞれのMSや兵器はザクやカプールそのものの可能性が高いとされる。
∀ガンダムが使うハンマーもおそらくそのひとつで、地中から発掘されたものを使用している。「初代ガンダム」が使うハンマーと違う点は、命中してからバーニア噴射で敵にめり込み、鉄球のトゲが爆散してダメージを与えるところ。ただ受け止めただけでは防ぎきれないところがポイントだ。
作中では高速でブンブン振り回し、防御壁にしてミサイルを防いだこともある。敵のフィル・アッカマンからは「いかにも蛮族がやりそうなこと」と罵られるが、部下の乗るウォドムの頭部をバーニアによる加速で粉砕した。
作中ではカプルが使用するシーンもあり、ボールがボールを持っているようでかわいい。個人的に好きなシーンのひとつだ。